「アブラナ(油菜)」の育て方と栽培方法(アブラナ科)

基本情報

分類:アブラナ科アブラナ属 / 原産地:地中海沿岸、北ヨーロッパ、中央アジア / 学名:Brassica Competris / 英名:canola flower, wild turnip / 別名:ナノハナ、ナバナ、ナタネ、ハナナ / 種類:西洋油菜(セイヨウアブラナ)など / 発芽適温: 15~20℃ / 生育適温:10~20℃ / 種まきの時期: 9~10月 / 苗の植え付け時期:10~11月 / 収穫時期:12~5月 / 連作障害アリ / 主産地: 北海道、青森、秋田、福岡、熊本、鹿児島

栽培のポイント

秋まき越冬で春収穫 / 根がまっすぐ伸びるので苗の植え替えには向かない / 春前でも間引き菜や若菜も収穫できる / 種まきは薄く覆土する

由来・歴史

菜花はアブラナ科アブラナ属の1年草で、地中海沿岸、北欧、中央アジアが原産といわれます。日本へは弥生時代に中国大陸から伝来したともいわれ、当初は野菜として食用するだけでなく油を採る為にも栽培されていました。江戸時代には時代劇の番組で見られる様に、夜に部屋を明るくする為の灯火用の油として菜種油を使用していました。種を搾り取った残りかすは油粕として畑の肥料に使用されていました。明治以降は様々な品種も導入され、食用としても採油用としても栽培されてきましたが、1960年代にもなると海外の食用油が輸入が増えて徐々に国内の生産は減少していきました。現在は北海道、東北、九州を中心として各地で栽培されていますが、食用としての栽培だけでなく、各地で観賞用としての栽培又は自生しています。

「芯切菜(あぶら菜)」と「早春なばな」

10月に入り来春の収穫に向けて「油菜」の種まきを始めました。「アブラナ」や「菜の花」には呼び名も種類もいろんなものがありますが、今回は種売り場で見つけた「芯切菜(あぶら菜)」を栽培する事にしました。以前写真の通り「早春なばな」なるものを栽培したのですが、種袋の写真が示す通り、どうも自分のイメージと異なる品種のようで栽培がいまいちうまくいきませんでした。今回種まきした「芯切菜(あぶら菜)」は文字通り芯を切って茎と葉を炒めたりして食べるイメージですが、「早春なばな」はそれよりずっと柔らかく、つぼみを茎葉と一緒にお浸しにして食べるといった感じです。

芯切菜(あぶら菜)の種まき方法

前置きはさておき、「芯切菜(あぶら菜)」は当然アブラナ科なので種まきするにも「連作障害」を気にしなければなりません。菜園の中で異なる科の野菜をバラバラに栽培すると輪作(ローテーション)ができなくなるので、今回は同じアブラナ科のキャベツとブロッコリーの畝の隣で栽培する事にしました。黒マルチをしている畝ではキャベツとブロッコリーを栽培し、その右横の畝に「芯切菜(あぶら菜)」の種をまきました。畝はマルチングをしていませんが、すでに耕して肥料を施してあります。種袋の裏面には栽培の仕方が記載されていますが、それによれば畝に2条で株間10㎝で「すじまき(関連記事:種まきについて)」すると紹介されています。まずはまっすぐに2条にまくために支柱を畝に押し付けて跡をつけて、その跡に種を筋蒔きしました。筋蒔きとはまさに筋に沿って種をまくという事ですが、種をまく間隔は密集していても構わず、間引きをしながら最終的に適当な株間を確保すれば良いのです。「芯切菜(あぶら菜」については株間10㎝との事ですが、実際に種をまいてみると意外と発芽率が悪いものです。発芽率は90%以上となっていますが、とてもそれほどの発芽率はありませんでした。これは種のまき方が悪いのか、土をかけ過ぎたのが原因かもしれません。大根、キャベツ、ブロッコリー、そして油菜などアブラナ科の種は総じて小さいですが、種が小さければ小さいほど種をまく深さは浅く、土は薄くかけなければなりません。一般的には種まきの深さはそれぞれの種の直径の2~3倍といわれていますので、アブラナ科の種は直径1㎜ほどしかないので、深さはたった2~3㎜ほどになります。2~3㎜というと土をかけたのかわからない位の薄い覆土で、少しでも土をかぶせれば深すぎるという事にもなりかねません。この微妙な深さが未だに間隔がつかめず、キャベツやブロッコリーなど他のアブラナ科の種まきの時にも発芽に苦労しています。種袋には10mlの内容量があってかなりの数の種が入っていましたが、全ての種をまいても間引きするほど発芽して密集する事にはなりませんでした。

種まき後はひたすら春の収穫を待つ

種まきがある程度成功して冬が来るまでに苗が無事に成長していれば、後は春の収穫を待つのみです。ある程度といったのは前述の様に発芽率が芳しくない場合ではそもそも「間引き」するだけの苗が育たないからです。種袋に記載の通りの90%以上の発芽率を確保できるのなら、生育に応じて複数回間引きを行い、最終的に株間10㎝程度にします。個々の生育スペースを確保する間引き作業も終われば、後は他にやる事もありません。油菜は寒さに強いので冬を越すには心配ないのですが、それでも種が発芽したばかりの丈が数センチしかない様な幼苗の状態では耐えられない可能性があります。せめて10~15㎝位の丈の苗まで成長してから冬を迎えたいものです。

収穫間近の春のアブラナ

あぶら菜①(3月24日)

あぶら菜②(3月24日)

あぶら菜①(3月28日)

あぶら菜②(3月28日)

3月に入って気温もだいぶ上がり、冬の寒さをしのいだ油菜が再び成長し始めました。冬の間は成長が止まっていましたが、暖かくなり始めて一気に成長が進んでいます。株の丈は総じて30㎝以上になり、葉茎は大きくなっており、いよいよ油菜らしい形になっています。この状態でも葉茎を切って食べる事もできるのですが、あまり沢山の葉茎を切ってしまうとその後の株の成長が見込めなくなります。味見程度に少々収穫するのはありですが、その後の本格的な成長と収穫の為に控えておきました。

収穫適期到来の油菜

4月中旬になると「芯切菜(あぶら菜)」の成長がさらに進み、いよいよ収穫に相応しい大きさになりました。株の丈は1m近くになり、葉茎も伸びて柔らかい新芽、新茎も伸びてきました。収穫するのは株の先端のつぼみが出始めた柔らかい茎を20㎝程度切った部分です。収穫する時は包丁やナイフで茎を切っても良いのですが、一番簡単なのは手でつまんで茎を折る事です。手で簡単に折れるという事は柔らかい証拠ですし、逆に手で折れない部分は茎が固くて食べれないという事になります。

あぶら菜①(4月15日)

あぶら菜②(4月15日)

あぶら菜③(4月15日)

あぶら菜①(4月23日)

油菜の調理法

油菜は別名菜花、菜の花といわれるように茎の先端に黄色い花を咲かせますが、食用とする場合には花が咲く前の蕾の状態で収穫します。花が咲く前の蕾の状態が一番柔らかくて、蕾、茎、葉の部分を先端から適当な長さで切り取って調理します。油菜は茎を切り取って収穫しても次から次へと新たな茎が生えてくるので、最盛期にもなれば収穫が追い付かなくなるほどです。油菜は適期に収穫すれば柔らかくて食感も良いので、様々な料理に活用できます。一番簡単なのはお浸しで、熱湯でさっと茹でて適当な大きさに切り、必要に応じて削り粉と醤油をかければ召し上がれます。もちろん、採れたての油菜ならばさっと茹でるだけで何もつけなくても十分美味しいです。お浸しは茹でるだけの簡単調理ですが、茹で過ぎるとせっかくのシャキッとした食感が失われてしまうので注意が必要です。更には、茹でる時は収穫した茎の根元の太い部分から先に茹でて、後に先端の蕾の部分を茹でるとどちらの部分も茹で過ぎる事にはなりません。また、茹でる時には塩を一つまみもしくは二つまみゆで汁に加えると油菜のきれいな緑色が引き立ちます。他にも豚バラ肉と炒めたり、パスタに入れたりしてもおいしいです。

By: yoppy

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収穫適期終了の油菜

3月下旬から5月中旬まで徐々に収穫してきた油菜ですが、5月下旬にもなるといよいよ収穫の適期を過ぎてきました。株の丈は既に150㎝以上に達し、茎が伸びきって細く固くなり、食用とできる部分がほとんどなくなってしまいました。これまで食用としていた茎は柔らかくて直径1㎝程度はありましたが、細く固くなった茎は直径5㎜程度しかなく、固くてもはや手で折る事もできません。固い茎は筋が強くて加熱しても柔らかくはなりませんので収穫しても仕方ありません。

あぶら菜①(5月20日)

あぶら菜①(5月28日)

収穫終了後は放置して種を自家採取

あぶら菜②(5月20日)

油菜の収穫は終わりましたが、まだ株は抜き取らずにそのままにしています。油菜の栽培はあまり経験がなくて今回は2回目なのですが、何とか種の採取までできないか検討しています。油菜は収穫が終わって成長末期になると花が咲き終わってから種の入った莢が放射状にできます。この莢に種が入っているらしいのですが、この種を採取もしくはそのままにしておけば種が畑にばらまかれて来季も栽培できるのではないかと思っています。但し、莢がまだ青いという事は種がまだ未熟という事なので、今種を採ろうとしたり株を抜いてしまうと発芽能力はなくなってしまうでしょう。このまま株が枯れ始めるまで待って莢が茶色く枯れてくるような状態になってはじめて種としての機能が果たせる油菜の種ができてくると考えられます。


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