1「落花生(らっかせい)」の育て方・栽培方法(マメ科)

基本情報

原産地:南アメリカアンデス地方 / 分類:マメ亜科ラッカセイ属 / 学名:Arachis hypogaea / 別名:南京豆(ナンキンマメ)、ピーナッツ / 種まき時期:5月~6月 / 発芽適温:25℃ / 苗の植え付け時期:6月~ / 収穫時期:10月~11月

栽培のポイント

酸性土を嫌うので栽培前は石灰類をまく / 発芽適温は25℃以上なので種まきは十分暖かくなってから / マルチで地温を確保しても良い / 腐る可能性があるので種は水に浸けない / 種は過湿を嫌うので雨中・雨後の種まきは避ける / 露地栽培は土中に水分があるので種まき時の水遣りは少量もしくは必要ない / 種は深さ1~2㎝と浅めに植える / 花が咲く頃にはマルチを撤去する / 収量アップの為には中耕と土寄せが必要

歴史・由来

落花生は南米アンデス原産で紀元前より栽培されていたといわれますが、南米から各地へ伝えられ、ヨーロッパ、中国へ経て、日本へは江戸時代の18世紀初頭に伝えられました。しかしながら、中国から伝わった落花生は栽培、普及には至らず、本格的な栽培が始まったのは明治期に日本政府が米国から種子を譲り受けて全国各地で栽培を奨励した時だといわれています。全国各地で次第に生産量が増加しましたが、現在では生産量はピークを過ぎて、外国産の落花生が市場の大部分を占めています。現在、国内産は国内流通量の約1割しかありませんが、その7割が千葉県で生産されています。落花生の学名は「アラキス・ヒポゲア (Arachis hypogaea)」ですが、「アラキス(Arachis)」とは「花梗(花柄)がない」、「ヒポゲア(hypogaea)」とは「地中に実ができる」との意味です。その名の通り、落花生は地上で花が咲きますが、花が落ちた後、花の付け根の子房にある子房柄(しぼうへい)が下に伸びて地中に潜り、莢ができて実がなります。

発芽しづらい「落花生」

dsc00680「落花生」は殻の中の実が種になりますが、マメ科の種同様に発芽させるのが結構難しいです。昨年ははじめて落花生を栽培しましたが、苦労した割りにわずかしか収穫できず苦い経験となりました。種苗店でわざわざ種を購入したのですが、あまりの値段の高さに驚いて1袋しか買いませんでした。野菜栽培の本をみて何気なく畑に直播きしましたが、発芽率は半分にも満たず、結局もう種をもう1袋追加購入しました。1袋350円程度で15粒程度しか入っていませんでした。「かぼちゃ」の種と同じく、こんなにも種は高いのかと驚いた次第です。家庭菜園初心者の「ふじやま」さんには落花生の種を発芽させるのは大変でした。

生落花生を購入して種用に保存

dsc00259落花生の種は高価なので、去年近くの直売所で生落花生を購入して翌年の種まき用に保存しておきました。生落花生は当時1kgで700円ほどでしたので、種苗店で種を購入するよりは断然得です。生落花生はもちろん殻付きですが、1kgで数百粒ほどは実があるので、同じ数を種で購入するなら数千円はかかるはずです。購入した生落花生は新聞紙に広げてカラカラになるまで干しておきました。少しでも濡れているとカビが生えてダメになってしまうので、すぐ箱にいれて保存するのではなく、まずは完全に乾燥させる事が重要です。完全に乾燥した上でダンボール箱に入れて、1年間保存しておいたわけです。1年経った落花生ですが、カラカラに乾燥しており保存状態も悪くありません。後は実際に種蒔きするだけとなりました。

5月中旬に初種蒔き (05/14)

dsc00262今年最初の落花生の種蒔きを5月中旬に行いました。他の野菜をたくさん作っているので、今回は畑の隅で1畝を確保して栽培する事にしました。ここは昨年「きゅうり」を作った場所ですが、ウリ科ですから連作障害の心配はありません。ここ数年この場所でマメ科の野菜は作ってないので大丈夫です。1畝で植え付け穴が20箇所ほどあり、1穴に2粒ずつ種蒔きしました。

2畝目に種まき (05/16)

 1畝目の種まきからわずか2日後、別の場所に2畝目の種まきをしました。「えだまめ」「いんげん」と栽培している区画に畝を作り、同じマメ科の落花生を育てる事にしました。「ふじやま」さんの家庭菜園も栽培中の野菜が一杯で場所が限られてきましたので、こうして別々の場所で落花生を育てる事になりました。最初の種まきから2日しか経っていませんが、やはり種まきにも時期がありますので、できる時にやっておかなければなりません。前回同様、1穴に2粒横に並べて種まきして土を2、3cmほどかぶせました。これからの生育が楽しみですが、実は種が余っています。昨年、1kgの生落花生を購入して保存しておき種まきに使用していますが、まだ7割以上は残っています。既にある畝のサイズなら少なくともあと5畝位は種まきできそうです。畑の残っている区画を耕せばまだ3畝はできそうですが、残りスペースも少なく、あとはどの野菜を優先的に育てるか苦慮しています。家庭菜園ですから一般家庭でいろんな野菜をできるだけ長い間食べたいわけです。ですから落花生だけたくさん作っても困るし、一方で種を無駄にしたくない気もあり、どうしようか悩んでいます。

ようやく1畝目が発芽 (05/23)

 発芽するかどうか心配だった落花生の種がようやく発芽しました。1畝20箇所ほどある穴のほぼ全てで発芽しており、発芽率は80%程度です。昨年の低発芽率に比べれば成功といえます。落花生の種は25℃以上の高温で発芽するとの事なので、マルチを敷く事で無事に温度を確保できたようです。発芽さえできればあとはマルチの除去や追肥位で手はかからないので一安心です。とにかく5月のこの時期に種まきしておかなければできるものもできませんので、まずはこれで安心です。
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1畝目の発芽揃う (05/31)

dsc003511畝目で発芽し始めた「落花生」ですが、次々と発芽して1畝目は綺麗に揃いました。畑の隅で細々と種まきしていますが、これだけ発芽すれば結構な量を収穫できそうです。

2畝目の「落花生」発芽 (06/01)

dsc003722畝目の「落花生」も種まきから2週間が経ちますが、ようやく発芽が揃ってきました。同じマメ科の「いんげん」「えだまめ」も同じ区画で栽培しています。この区画は今までいろんな作物を栽培しましたが、マメ科はほとんどないので連作障害の心配はありません。区画には石灰散布をする位で肥料はほとんど入れていませんが、概ね全ての野菜が生育順調です。

3畝目の種まきは鳥の被害 (06/15)

1畝目、2畝目と順調に成長していますが、3畝目はカラスと見られる鳥の被害を受けました。3畝目に最初に種まきしたときは、ビニールマルチを張って穴を空けてそのまま種まきしたら、見事にほぼ全て食べられてしまいました。種まきから数日経って見にいったら、何も種がないという見るも無残な状態でした。1畝目と2畝目は全く被害がなかったので安心していたのですが、3畝目は比較的人気の少ない箇所で鳥が狙い易かったようです。今度こそはと網をかぶせたり、プラスチックのポット入れで種まきした箇所を覆いましたが、またもや食べられてしまいました。ただ物を被せておけばよいだろうと甘く考えていたら、カラスは網やポット入れをずらして中の種を食べてしまったのです。これにはさすがに参ったというか、鳥の執念に感服しました。2回種まきした時点でまだ2、3箇所しか発芽していません。最後は網やポット入れに重しをのせて種まきしました。これでさすがに鳥も覆いをずらす事ができず、無事に発芽する事ができました。
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落花生の「ビニールマルチ除去」(07/29)

 地温上昇効果で初期の生育に貢献した「ビニールマルチ」ですが、ある程度株が成長して花が咲き始めたら外す必要があります。「落花生」は読んで字のごとく、「花が落ちて実が生る」ことに由来します。発芽して株が大きくなるとやがて黄色い花を咲かせますが、この花一つ一つが落ちて、花の付け根の子房柄(しぼうへい)が地中に潜って実をつけます。ビニールマルチをしたままだと子房が地中に潜る事が出来ない場合があり、極端に収量が減ってしまいます。さらにマルチをしたままだと夏の暑さで畝が乾燥し過ぎて、実が付いても空が多くなります。落花生は乾燥には強いほうですが限度があり、マルチをしたままの極度の地温上昇は生育を阻害します。ですから、花が咲き始めたら素早くマルチを外さなければなりません。また、花が落ちて子房柄が伸び始めたら、マルチ除去と同時に「土寄せ」をする事が大切です。落花生の実は地中で育ちますから、生育の場となる土をなるべく集めて与える必要があるからです。
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初収穫の「落花生」(09/19)

 「落花生」の収穫は10月の予定ですが、株が少し枯れ始めてきたので試しに少し収穫して見ることにしました。今年は猛暑と台風と天候不順で生育にはあまりよい条件ではありませんでしたが、6~7株抜いてみたところ約2kgほど収穫できました。やはり土寄せをしなかったせいか一部で実がならず、株の根元周辺で主に実が付いていました。数日前まで30℃以上の猛暑が続き、その前は台風12号の影響で1週間近く豪雨が降っていました。ビニールマルチを外して以来、ほぼ放任栽培でしたが、これだけ実が付いていれば上出来といえます。ぜいたくをいえばちゃんと「土寄せ」をして10月まで収穫を待てば収量は増えていたかもしれません。収穫時には2~3割の実がまだ小さく、中には米粒ほどの大きさしかないものもありました。それでも昨年の作付けに比べれば満足の行く出来で、まだこれからの収穫が楽しみです。
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落花生の調理法‐「なま落花生」を塩茹でする(09/19)

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 初収穫の生の落花生を早速塩茹でして食べました。「ゆで落花生」は富士山麓では地元特産品となっており、千葉の落花生と同じく静岡の落花生は有名です。「落花生」といえば普通はコンビニで売っている様な炒ったものが主流ですが、産地である千葉や静岡では生の落花生を塩茹でして食べる「ゆで落花生」が一般的です。「ゆで落花生」は収穫したての生の落花生を塩水で茹でる料理です。鍋に水を張って落花生を入れて、塩を適量入れて数十分火にかけるのです。塩の分量は鍋の水の量にもよりますが、自分で舐めてみてしょっぱいと思う位で丁度良いです。水が沸騰するまでははじめは強火で構いませんが、沸騰後は弱火から中火にして蓋をしてゆっくりと30分から40分ほどじっくり茹でるのです。ここからは好みによりますが、30分ほどしてから一粒つまんでみて固いと思ったらあと10分、15分、これで良しと思ったら火を止めるという具合に調節します。固さは個人の好みなので茹で時間で調節しましょう。ポイントは火を止めてから10分、15分そのまま塩水に浸しておく事です。火を止めたばかりの落花生はまだ塩味があまりきいていませんが、しばらく塩水に浸しておくことで味がしみ込んできます。この作業を省くか省かないかで味に大きな差が出てしまいます。水に浸した後はザルなどにあげて少し冷ましておけば、味が良くしみ込んだ美味しい「ゆで落花生」の出来上がりです。

関連記事:2「落花生」の育て方・栽培方法


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