2「落花生(らっかせい)」の育て方・栽培方法(マメ科)

落花生の種を購入して種まきの準備(5月6日)

前回は落花生の種を自家採取して種まきしましたが、今回は市販の種を購入しました。落花生の種は発芽率が60%程度と低くて値段も高いのでできれば自家採取が良いのですが、最初に栽培する場合や種を残していなかった場合は購入するしかありません。今回購入した種はサカタのタネで品種名「千葉半立」、数量45ml、発芽率60%以上、参考として1袋で育つ苗の本数は16本で、値段はたしか400円位ほどでした。実際に袋を開けて種を数えてみると23粒あったので16本というのは28粒×60%以上(=16.8粒)という事でしょうか。

落花生の種まき(5月14日)

今回落花生を栽培する区画は1畝で2条まきで株間は40㎝となっています。種を2袋用意して28粒×2で56粒ありますが、1列に穴が17ほどあって2列で34個の穴があるので1穴に1~2粒まくことができる計算です。落花生の種は発芽率があまり良くないのでできれば1穴に最低2粒はまきたいのですが、とりあえずは1粒又は2粒まいて発芽状況を見ながら追いまきするかどうか決めたいと思います。種のまき方は畝の方向に交差するように横向きに深さ3㎝位に種をまきます。種をまいたら土を被せて軽く鎮圧しますが、土が少しでも湿っていれば水を与える必要はありません。落花生の種は逆に水を与えすぎてしまうとすぐに腐ってしまうので、発芽まではできる限り乾燥気味にしてあげる様にします。露地栽培の場合は種まき時に雨降りが続くと発芽するまでに種が腐ってしまうので、種まきは発芽までの1週間程度の天気予報を確認してタイミングを計るのが良いです。

落花生の種まき後の様子(5月19日)

種まきから約1週間が経つと所々芽が出てくるのがわかります。芽が出てくれれば一安心ですが、芽が出てもそれ以降も天候次第では枯れてしまったり腐ってしまう事もあるのでまだ気は抜けません。

落花生の種の発芽(5月24日・25日)

種が発芽した箇所としない箇所(5月27日)

種まきから約2週間が経過し、畝には概ね種が発芽した様子が見られる様になりましたが、やはり発芽率が悪いのか全く発芽しない箇所もあります。落花生の種はあまり水を吸い過ぎると腐ってしまいますので、露地栽培で種まきの時期に雨が続くと全然発芽しない事もあります。

種が発芽しない箇所に追いまき(5月27日)

最初に種をまいてから2週間が経ちますが、発芽しない箇所には種を又買って来て追加で種まきをします。既に発芽している箇所はそのままにして、発芽していない箇所だけ種まきします。発芽してない箇所だけといっても結構な数があり、結局1袋使い切ってしまいました。こうして一連の種まきの作業を見てみると、落花生の場合は直播きよりもまずはポットで苗を育てた方が良い気がします。好天が続けば直播きでも十分発芽できますが、少しでも雨が続けば水分過剰で種が腐ってしまいます。落花生の種はただでさえ発芽率が60%以上となっているのに、露地で悪天候の時期に種まきすれば更に発芽率が悪くなり、最悪の場合ほとんど発芽しない場合もあります。ポットやトレイで育苗する場合は水分の管理もできますし、露地では気温が十分に上がってなくてもハウスやビニール、屋内で栽培するなどして温度の管理もできるので早く栽培する事も可能です。苗を育てる場合は手間がかかりますし露地に植え付けしなければならないので、育苗が良いか直播きが良いかは一概にはいえません。

落花生の種の発芽状況(6月6日・9日)

落花生の生育状況(6月13日・18日・21日・30日・7月1日)

落花生の花の開花(7月9日)

5月中旬にはじめに種まきしてから追いまきもして2カ月弱が経過し、ようやく落花生の花が咲いてきました。ここまでくればもう株が枯れる事はないでしょうが、これからが落花生栽培の醍醐味ともいえます。花が咲いて落ちて実が生るという落花生の一連の生育過程が見られることになります。

花が咲いて子房柄が地中に入る(7月9日)

落花生とは読んで字のごとく花が落ちて生る野菜です。黄色い花が咲いた後に子房柄(しぼうへい)と呼ばれる細長い茎が下へ伸びて地中へと入っていきます。子房柄が地中に入る事によってはじめて落花生の莢と実ができるので、花が沢山咲いて子房柄が確実に地中に入る事が栽培のポイントになります。子房柄は下に伸びますがある程度長さは決まっていますので、子房柄が土に到達できるように土寄せをしておく必要があります。更には土に到達しても土が固すぎると地中に入る事はできませんので、土を柔らかくして土寄せをしておく作業が必要です。又、子房柄が伸び始める前にはマルチングを剥がしておくようにします。

マルチを剥がして土寄せする(7月9日)

種まきから2カ月が経ち、株が大きくなって黄色い花が咲き始めたら早めにマルチを剥がします。株を傷つけない様にマルチの端の方から外してゆっくりと持ち上げます。外側からゆっくり外していくと株ごとに穴が開いていてつかえてしまうので手でマルチをそれぞれ破いてマルチを外していきます。マルチを外す時はマルチの切れ端が土中に残らない様に慎重に引っ張って外します。最近は自然素材のマルチで土中に残っても土に還るものもありますが、大抵の場合は自然に還らないポリエチレンフィルム素材を使用していると思いますので、土中に残らない様慎重に取り除きます。マルチを取り除いたら株元に土を寄せておき子房柄が地中に入りやすくなるようにしておきます。ちなみに極薄のマルチなら子房柄がマルチを突き刺して地中に入る場合もありますが、確実に地中に到達する為にはやはりマルチを剥がした方が得策です。

落花生の開花後の生育状況(7月30日)

落花生の開花後の子房柄の様子(7月30日)

花が咲き花が落ちていよいよ子房柄が地中に入っていく様子が見られます。マルチを外して土寄せをして準備万端です。

落花生の生育状況(8月11日・9月17日)

落花生の収穫(10月8日)

収穫の為に掘り起こした落花生(10月8日)

5月中旬の種まきからほぼ5カ月が経過し、落花生の収穫時期を迎えました。近隣では既に8月頃から収穫が始まっていますが、これはかなり早く種まきしたものと思われます。「ふじやま」さんの菜園では毎年10~11月に収穫しますが、今回は1畝2列まきで三十数株栽培しています。

掘り起こした落花生を一莢ずつ取る

落花生の水洗い(10月8日)

株から一莢ずつ手作業で取り外した落花生を容器に入れてホースを使って水洗いします。これから鍋に入れて茹でるわけですから、土や石、落ち葉やゴミなどを丹念に取り除きます。莢を直接食べるわけではなく、中の実を食べるので少しぐらい汚れていても良さそうですが、鍋が真っ黒に汚れて真っ黒のゆで汁で茹でる事になってしまうので、ここでできる限り汚れや不純物を除去します。

茹でる前の落花生(10月8日)

綺麗に水洗いした落花生をザルに入れて軽く水気を落とします。落花生を秤で量ってみると約1.3㎏でしたが、この位の量なら鍋で一度に十分茹でる事ができます。

茹でている最中の落花生(10月8日)

落花生の茹で方はまず落花生が十分に浸る位に鍋に水をいれます。鍋の大きさにもよりますが、あまり水を入れすぎると吹きこぼれてしまうので注意します。塩の分量は本当に好みによるのですが、一般的には塩を入れて舐めてみてかなりしょっぱい位が丁度良いです。ゆで汁を飲むわけではなく、みそ汁やスープにするにはしょっぱ過ぎる位が味を染み込ませるにはちょうど良いです。塩を入れたら早速火を入れて水から茹でます。最初は強火で茹でますが、沸騰したら弱火にして30~40分ほど茹でます。もちろん各家庭のコンロの火力や気温・水温などの諸条件により異なるのであくまでも目安の調理時間です。

茹で上がった落花生(10月8日)

茹で上がったどうかは時折一つずつつまんでみて火の通り具合を確認します。これも固めが良いとか柔らかい方が良いとか好みがありますから、実際に自分で味見してみて確認しましょう。火の通り具合をしっかり確認するには味見する時に一番固そうな莢を選びます。莢が不完全な形で柔らかいものは中の実も総じて柔らかいので、この実が柔らかく煮えていても全体の実が柔らかいとはいえません。全体の莢の中で最も固そうな莢の実が柔らかく食べ頃になっていれば他の実も十分食べ頃に茹で上がっている目安になります。

来年の作付け用に種を乾燥保存する

収穫して水洗いした落花生を莢のまま自然乾燥して来年の作付け用の種にします。冒頭でも述べた様に今回は落花生の種を購入しましたが、容量は少なく発芽率は低い上に値段は高めです。気軽に購入する事ができないので自家採取が可能ならできるだけ自前で用意したいものです。食用にする分と種にする分を分けて取り分けておきます。種にするには当然の事ながら一度でも火を通してしまうと使用する事はできません。食用として一度茹でたり冷凍してしまうと種にはできないので、収穫の段階でしっかりと分けておきます。保存のポイントはとにもかくにも十分乾燥させておく事です。収穫した時点では水分がかなり残っていますのでそのままでは腐食や傷みの原因になります。翌年の栽培まで種として残しておくにはまずは太陽に当てるなど自然乾燥させてから湿気が少ない屋内でカラッカラになるまで保存しておきます。

 

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