「じゃがいも」の栽培方法 (ナス科) 第1回

基本情報

分類:ナス科ナス属 / 原産地:南米アンデス地方 / 学名:Solanum tuberosum L. / 英名:potato / 和名:ジャガイモ、馬鈴薯 / 品種:男爵、メークイン、キタアカリ、インカのめざめ、デシマ、ニシユタカ、アンデス赤など / 主産地:北海道 / 発芽適温:18~20℃ / 生育適温:15~24℃ / 種芋の植え付け時期:(春作)2~3月 (秋作)8~9月/ 収穫時期:(春作)6~7月(秋作)10~11月

栽培のポイント

病気予防の為、必ず市販の検査合格済みの種芋を使用する / 秋作より春作の方が作りやすい / 酸性土壌を嫌うので石灰は適切に散布する / 霜に弱いので早植えに注意する / 連作を避け、3~4年は間隔を空ける / 定期的に土寄せする

由来・歴史

南米アンデス地方原産の「じゃがいも」は紀元前8千~7千年前には古代ペルー人のインディオによって栽培されていたといわれます。南米アンデスのインカ帝国では「じゃがいも」と「とうもろこし」の栽培が行われ、古代遺跡のマチュピチュの段々畑ではじゃがいもが栽培されていました。その後、コロンブスの新大陸発見によってじゃがいもはヨーロッパへ伝えられましたが、当初は食用というより地上部の花を楽しむ観賞用として栽培されていました。その後ヨーロッパで飢饉による食糧難が起こる様になると、それまではあまり食べられていなかったじゃがいもが食用として栽培が拡大する様になりました。日本へは慶長3年(1598年)オランダ人がインドネシアのジャワ島のジャガトラ港を経由して長崎の出島へ持ち込まれたのが最初です。明治時代の北海道開拓時代になると本格的な栽培が始まり、川田龍吉男爵にちなんだ「男爵芋」をはじめとして様々な品種が栽培される様になりました。世界中には2千~3千の品種があるといわれますが、日本では現在20あまりの品種が栽培されています。

「種芋」の品種と植付けの準備

dscf0106じゃがいもの「種芋」は2月頃からホームセンター等で購入できます。「男爵」、「きたあかり」や「メークイン」が人気ですが、他にも沢山品種があります。皮が赤い「アンデス赤」や食味に優れた「インカのめざめ」などもありますが、初心者はまずはじゃがいもの代表的存在の「男爵」や「メークイン」がおすすめです。「ふじやま」さんは今回、「男爵」、「きたあかり」と「メークイン」を各1kgで計3kg購入しました。同じ品種をたくさん作っても、飽きてしまうと思ったからです。さて、「種芋」を手に入れたら大きさにより2つ又は4つに切り分けます。もちろん、丸ごと1個植えても構いませんが、もったいないです。切り分けた時には、切り口に「草木灰」をつけて腐らない様にします。これで「種芋」の準備完了です。

「種芋」の植え付け方法

準備ができたら、いよいよ「植え付け」です。当たり前ですが、じゃがいもは土の中に植えるので、溝を掘らなければなりません。鍬で深さ約25cmの溝を掘っていきます。また、同時に「元肥」も施しますので、あらかじめ「堆肥」と「化成肥料」を混ぜておきます。「種芋」は溝に約30cm間隔で、灰が付いた切り口を下にして並べます。その種芋の間に「元肥」を接触しないように適量置いていきます。すべて並べ終えたら、土を埋め戻します。そのあとは軽く土を踏んで固めてあげれば終了です。

「追肥」と「土寄せ」 (撮影日:05/09)

dscf0064 じゃがいもの芽も順調に育ち、芽丈も長くなってきたので、「追肥」と「土寄せ」作業を行いました。株の周囲に化成肥料を撒き、株元に土寄せをします。じゃがいもは茎の周囲に次々と芋ができるので、しっかりと土寄せをしなければなりません。「土寄せ」をしないと、芋ができても日の光で緑色に変色してしまい、食べる事ができません。今は生育も順調で、7月には収穫できそうです。

芽かき

 芽が順調に育ち大きくなってくると、芽数も増えてくるので「芽かき」をしなければなりません。もちろんそのままでも育ちますが、芽数が多いと芋が小さくなってしまいます。一般的には1株に2本位の芽を残します。成長の良い芽を2本選んで、他は摘み取ってしまいます。「追肥」、「土寄せ」、そして「芽かき」をする事で良いじゃがいもが収穫できます。

「新じゃが」の初収穫 (撮影日:06/05)

 6月に入り晴天が続きますが、じゃがいもの苗の生育も順調で、葉が生い茂っています。じゃがいもの栽培は初めてなので、収穫の時期がまだ良くわからないため、試しに少し掘って見る事にしました。栽培の本によれば、地上部の茎葉が枯れてくる6月下旬から7月が収穫適期のようです。6月下旬には「新じゃが」が収穫できますが、あまり早すぎると収量が少なくなるとの事です。とはいえ、実際に掘ってみなければわからないので、葉が枯れだしているものを数株掘り出してみました。
「新じゃが」の初収穫です!スコップで少しずつ掘り出してみると、皮が柔らかくて丸々と肥大したじゃがいもが出てきました。定番の「男爵芋」ですが、とれたてでとても美味しそうです。収穫後、すぐ煮て食べましたが、香りも良く味付けをほとんどしなくても、じゃがいも本来の味だけで本当においしかったです。収穫にはまだ早いためか、まだ芋の数も少ないですが、まだ未収穫の芋がたくさんあるのでこれからが楽しみです。
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収穫期を逃すと芽が出る

今年の収穫はほぼ終えましたが、全体の1割ほど収穫せずに置いたら、完全に収穫期を逃してしまいました。茎が枯れてから既に数週間が経過し、掘ってみたら芽が出ていたのです。7月も終わりに近づき、やっと最後の収穫をしようと掘ってみたらこの有様です。芋の周りには芽がたくさん出てしまい、とても食べれる状態ではありません。たいした量ではありませんが、せっかく作ったのに何とも勿体無い限りです。仕方なく、そのまま廃棄することにしました。はじめての栽培ですから失敗もありますが、これを教訓にして次は気をつけようと思います。

栽培量の目安と保存方法

今年のじゃがいも栽培は味も収量も良く、大成功です。はじめての栽培にしては上出来で、植え付け時期も適確でした。ただ、ぜいたくをいえばもっと栽培しても良かったと思います。家庭菜園で毎日の食卓に使うのではやめに収穫を始めましたが、日々収穫していく内に結構食べてしまうものです。種芋の購入時は3kgで十分だと思ったのですが、7月半ばにはわずかを残してほぼ食べつくしてしまいました。収量が少ない「新じゃが」の時期から収穫し始めたが影響しているのかもしれませんが、一般的な家庭でも3kgの種芋では足りないものですね。じゃがいもは普通は茎が枯れてから掘り出して収穫し、天日に干しておけば、何ヶ月も保存できるのですが、今年はとても保存するだけの芋が残りませんでした。来年は少なくとも5kg位の種芋を植え付けしてみたいと思います。

>> 「じゃがいも」栽培 第2回


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