基本情報
分類:ウリ科カボチャ属 / 学名:Cucurbita / 英名:pumpkin, squash / 和名:南瓜 / 種類:西洋カボチャ、日本カボチャ、ペポカボチャ / 品種:えびす、栗みやこ、坊ちゃん、ほっこり姫など/ 主産地:北海道、鹿児島、茨城 / 生育適温:10~35℃ / 種まき時期:3月下旬~5月上旬 / 苗の植え付け時期:4~5月 / 収穫時期:7~9月 / 連作障害出にくい
栽培ポイント
- 蔓が伸びるので広い栽培面積が必要
- 乾燥には強いが過湿に弱いので排水対策が必要
- 蔓ボケしない様に元肥は控えめにして追肥を行う
- 人工授粉すれば着果が確実
由来・歴史
「かぼちゃ」はメキシコの洞窟で数千年前の地層から種が発見されており、中南米が原産とされています。
当時のかぼちゃは苦くて実も少なく、種の方を食用としていました。
その後、かぼちゃの突然変異によって甘いかぼちゃが生まれる様になると栽培が拡大しました。
中南米から世界各地へ伝来する様になりましたが、日本へは天文11年(1524年)にポルトガル船によって伝来しました。
日本へ漂着したポルトガル船は東南アジアのカンボジアに寄港しており、カンボジアで手にいれた野菜が「かぼちゃ」だったのです。
伝来当初はカンボジアで見つけた野菜なので「カンボジャ」、「かんぼちゃ」などと呼ばれましたが、その後「かぼちゃ」と呼ばれる様になりました。
現在はその後アメリカより伝来した「西洋カボチャ」が主流となりましたが、最初に伝来した「日本カボチャ」や「ペポカボチャ」といった様々な種類と品種が栽培されています。
かぼちゃの栽培事例①
「かぼちゃ」の苗の植え付け(撮影日:05/06)
家庭菜園二年生の「ふじやま」さんが初めてかぼちゃ栽培に挑戦です。
ホームセンターで「えびすかぼちゃ」の苗を6株購入して植え付けました。
かぼちゃは初めて作るので全く勝手がわかりませんが、書物によると荒地でも比較的育ちやすいとの事で、あまり耕していない場所で栽培してみることにしました。
かぼちゃはウリ科なので「きゅうり」の苗に似ています。
苗の状態からしっかりと根付くにはやはり日が掛かるので、風除けは欠かせません。
去年同じウリ科のきゅうりを育てましたが、苗がほぼ全てダメになってしまい、栽培の難しさを痛感しました。
きゅうりの苗は本当に繊細というか虚弱で、少しの雨や汚れや土壌障害で枯れてしまいます。
苗の値段も結構するし、去年散々な目にあっているので、今年はきゅうりの苗は植えていません。
それでもかぼちゃは保存もでき美味しいので、同じウリ科でもぜひ育てたいと思いました。
マルチと風除けと十分な保護をして苗を守っているので、ぜひ今年はかぼちゃ栽培に成功したいと思っています。
生育異なる「えびす」南瓜(撮影日:05/27)
かぼちゃの苗を6株植えましたが、だいぶ順調に成長して来ました。
すべて西洋種の「えびす」かぼちゃですが、2株はホームセンターで1株98円、4株はショッピングセンターで1株68円で購入たのですが、後者の方が生育が良いです。
2株の方が早く植えたのに、今では後に植えた4株の方が元気に成長しています。左下の写真の手前が2株の内の1株で、左上の株が後植えのかぶちゃです。
同じ品種のはずなのに何でこんなに違うのだろうと思ってしまいました。
安い株の方が良く成長しているなんて、わからないものですね。
なが~く成長する西洋種の「えびすかぼちゃ」(撮影日:06/08)
かぼちゃには「日本種」と「西洋種」がありますが、今回植えたのは「西洋種」の「えびす」かぼちゃです。
日本種は親づるを摘芯しなければなりませんが、西洋種は親づるにも実ができるので摘芯する必要はありません。
成長するにつれ、摘芯しなければならないかなと思っていましたが、西洋種の場合は必要ないとわかり安心しました。
初めてのかぼちゃ栽培でどうしたら良いかわからず、これまで放任状態だったからです。
又、受粉も自分でやらなければならないなどと本に書いてあったのですが、虫などによる自然受粉は難しいのかもしれません。
雌花の花弁の下に実らしきものがありますが、花は既にしぼんでしまっています。
どうやら受粉し損ねたのでしょうか。やはり「人工受粉」した方が良いみたいです。
それでも今年は好天が続き、気温も結構あるので、かぼちゃの成長には申し分ないです。
植え付けから約1ヶ月でこれだけの成長を遂げました。
これから梅雨の時期に入りますが、うまく乗り切れれば美味しいかぼちゃが収穫できそうです。
「人工授粉」(撮影日:06/11)
かぼちゃの実は雌花の下にできるのですが、授粉しない限り成長しません。
苗全体は植え付けから1ヶ月経って随分大きくなりましたが、いまだに一つも受粉をしていないようです。
かぼちゃの栽培は今回が初めてなのでわからない事ばかりですが、やはり「人工受粉」しないと実がつかないみたいです。
そこで、早朝に「雄花」の「雄しべ」を取って、「雌花」を「雌しべ」に擦り付ける「人工受粉」を行いました。
朝の4時半位に作業したので、まだ開花していなかったので非常にやりづらかったです。
雌花の花びらが閉じていて、無理やりこじあけて受粉作業をしました。後で気が付いたのですが、6時頃になって又見てみると花が開いてるではありませんか。
何も知らない私は早すぎる受粉作業をしてしまいました。
もう少し待って開花してから作業すれば良かったのに、全く無駄な事をしたものです。
中途半端な「人工受粉」で本当に受粉したのか疑問ですが、しばらく待って結果をみるしかありません。
補足ですが、受粉は別々の株で行わなければなりません。
Aの株の雄しべとBの株の雌しべを受粉します。同じ株では受粉しないそうです。
授粉成功のかぼちゃ(撮影日:06/16)
人工授粉を終えて数日が経ちました。雌花の実が明らかに大きくなっています。
授粉成功のようです。初めてかぼちゃを受粉したので本当に成功したのかわかりませんが、多分成功に間違いありません。
これまでに受粉に失敗した実は黄色くなって小さいまま腐ってしまっていますが、この実は違います。
かぼちゃの模様も出てきて、明らかにこれからかぼちゃになるという感じです。
本によればこのまま1ヶ月位経てば収穫できるようですが、本当に楽しみです。
かぼちゃは保存が可能なので、できれば沢山作ってとっておきたいです。
捨てた種から発芽した「かぼちゃの苗」(撮影日:06/06)
畑のゴミ捨て場の近くからかぼちゃの苗が出てきました。
今まで全く気づかなかったのですが、捨てたかぼちゃの種が発芽して立派な苗になっていました。
ゴミ捨て場のすぐそばに2株、少し離れた所に1株で計3株あります。
購入したかぼちゃの苗は6株ですが、これらを足せば9株になります。
苗も買えば結構しますので、全くありがたい限りです。
暇を見て、良い場所に植え替えしようと思っています。
かぼちゃの栽培事例②
収穫間近の「かぼちゃ」(撮影日:07/03)
6月中旬に人工授粉を終えたかぼちゃですが、順調に成長してこれだけ大きくなってきました。
柔らかくて模様もなかった実も、堅くて濃緑色の実になっています。
一般的にはかぼちゃは授粉から約40日後が収穫期ですが、このかぼちゃはあと1週間後位が収穫適期になります。
他にも大きさは違いますが、授粉して成長している実が5、6個あります。
はじめて育てたかぼちゃの収穫が本当に楽しみです。
梅雨の長雨で病気発生の「かぼちゃ」(撮影日:07/03)
梅雨の時期は長雨が多く、湿気が多くて日が当たらないので、野菜栽培には大変な時期です。
乾燥を好むかぼちゃも梅雨の高湿度がもとで病気が発生してしまったようです。
直に地面に当たる事を避けるためビニールマルチを敷きましたが、この梅雨の時期に株元の土が蒸れてしまい、土壌障害を与えていたようです。
根元の土は梅雨で蒸れ過ぎていて、カビている状態が多く見えました。
当初、ビニールマルチは地温上昇の効果と葉茎が直に土に触れる事で起きる病気を予防するために敷いたのですが、逆にそれが病気の発生を促しているとすれば意味がありません。
全部取り外して藁を敷けば上首尾ですが、藁も簡単に手に入らないので、とりあえず根元の穴を裂いて広げて通気性を良くする事にしました。
根さえ元気ならば葉が病気にかかってもいくらでも再生できるはずです。
通気性を良くして株を再び元気にできれば良いと思っています。
「うどんこ病」発生で収穫の危機(撮影日:07/11)
現在発生中のかぼちゃの病気ですが、白い粉のようなものが葉に広がり、辺り一面の葉にもそれが広がっていることから、おそらく「うどんこ病」だと思われます。
「うどんこ病」はかぼちゃはもとより、なすやきゅうりなどの野菜やバラなどの花にも発生し、葉の光合成阻害や生育不良をもたらします。
病気は過湿や土壌排水の不良で発生し易く、梅雨の時期には起こり易いそうです。
家庭菜園初心者の「ふじやま」さんには全くはじめての経験で、今のところなす術がありません。
かぼちゃもある程度成長してきましたが、このままでは全体に広がって株までダメになってしまいます。
「竹酢液」で病害予防(07/13)
梅雨がなかなかあけず野菜栽培にとっては厳しい時期ですが、かぼちゃに発生した病害を少しでも減らすために「竹酢液」を葉にかけてみました。
農薬だけは使用したくないので、今回は病害予防に効果があるといわれる「竹酢液」を使用してみました。
100円均一ショップで「竹酢液」と空のスプレーボトルを購入し、「竹酢液」の「原液」を数百倍の水で薄めて葉にスプレーしてみました。
「竹酢液」は病害の「予防」に有効といわれているので、はたして現在の病気を治療できるかは不明です。
それでもこれ以上の感染は避けたいので、「竹酢液」を使用してみました。
多少なりとも効果があればよいのですが、あとはかぼちゃ自体の生命力による回復を願うばかりです。
病気の葉を除去
「竹酢液」を使用し、「うどんこ病」からの回復を願うばかりですが、既に病気にかかってしまって傷んだ葉はどうにもなりません。
そのままにしておくと更なる病害につながりますから、傷んだり枯れた葉は取り除かなければなりません。黄色や茶色に変色して葉の原型をとどめていないものは、手でむしって処分しました。
「うどんこ病」がこれほど広がる前にはやめに「竹酢液」を散布するなど対策をすれば良かったのですが、既に広範囲に病害が出ているので、かなりの数の葉をむしらなければなりませんでした。
株自体はもう雌花も出ず受粉の気配もないのですが、既に受粉して成長している実が無事に収穫できるか心配です。
それにしても今年の梅雨は雨量が多く、各地で水害が発生しています。
一刻も早い梅雨明けを望んでいますが、まだまだ時間がかかりそうです。
かぼちゃの初収穫(撮影日:07/13)
7月半ばになってもまだ梅雨明けしませんが、ようやく待望の初収穫です。
梅雨の長雨で株は葉や茎が病気にかかってダメージを受けていますが、それまでに実はだいぶ成長して収穫できるまでになりました。
へたの部分も太くなり、皮も濃緑色で固くなってきたので十分収穫できます。かぼちゃは全部で6株の苗を植えて、1株に1つほどしか実がなっていません。
はじめの受粉の失敗が実の数に影響しているようです。
また、西洋種という事で親づるは摘心しませんでしたが、それも実の数に影響しているかどうかはよくわかりません。
何事もはじめてのかぼちゃ栽培で不明な事だらけです。それでも1番育っている実を今日収穫しました。
かぼちゃの「煮物」(撮影日:07/13)
つるが枯れて収穫終了(07/23)
まだ畑に残っているかぼちゃを今日すべて収穫しました。
うどんこ病のせいなのか、それとも収穫期を過ぎたからなのかわかりませんが、つるが完全に枯れてしまいました。
もうこれ以上の成長は見込めないため、残りのかぼちゃ4個を収穫しました。
つるが枯れてから既に数日経っていたようで、かぼちゃの実が傷んでないか少々心配です。
それでもこれ以上放置していても仕方ないので収穫しましたが、はじめての栽培なのでわからない事ばかりです。
少ない収穫量
それにしてもかぼちゃは場所をとるわりに収穫量は少ないですね。
6株植えて6個の実がなったので、1株に1つしかできませんでした。
栽培の仕方が悪いのか、それともこれが普通なのか、ともかくかぼちゃを作るにはかなりの場所を必要とします。
栽培初期に雌花がいくつか咲きましたが、何もわからず人工授粉もしなかったため、実がならなかった事も影響していると思います。
今回栽培した品種は西洋種の「えびす」なので摘芯はしませんでしたが、摘芯したほうが収量が増えたのかどうかわかりません。
一般的には日本種は摘心したほうが良いのですが、西洋種は親づるからも収穫できるので摘心は必要ないとの事です。
ともあれ、はじめてのかぼちゃ栽培にしては上出来で、6個の実を収穫する事ができました。
かぼちゃの栽培事例③
白かぼちゃの「自家採種」
昨年から始めたかぼちゃの栽培ですが、今年は第2回目です。
昨年は「えびすかぼちゃ」が6個しか収穫できなかったのですが、実は捨てた種から発芽したかぼちゃの苗から大きな白かぼちゃが3個できました。
緑の「えびすかぼちゃ」ではなく、白の「雪化粧」の様な品種ですが、正確には品種名はわかりません。
味は「えびすかぼちゃ」の方が美味しいのですが、それでも甘くてほくほくして十分美味しかったのを覚えています。味は劣るけども、発育は非常に旺盛でつるが伸び過ぎて困った位です。
ゴミ捨て場から育った苗を畑に植え替えしたのですが、肥料も世話もかからずほぼ放任状態で育ちました。つるは物凄い勢いで成長し、畑を飛び越して駐車場まで三十メートル程に渡って伸びました。
たった1株から大玉かぼちゃが3個もできたわけで、収量は1株1個の「えびすかぼちゃ」とは雲泥の差でした。
ほったらかしで育った白かぼちゃが良く育つ一方で、細心の注意を払って育てた「えびすかぼちゃ」が満足のいく成長でないとは皮肉なものです。
かぼちゃ栽培の難しさをつくづく感じましたが、来年は良く育ったこの白かぼちゃを育ててみようと考え、種を自家採種しました。
「自家採種」の白かぼちゃの種まき(04/04)
「自家採種」といっても収穫したかぼちゃから種を取り出して新聞紙に包んで保存していただけなので本当に芽が出るかどうかわかりません。
年を越して4月の上旬にいよいよ種を撒いてみましたが、果たして本当に芽が出るものなのか。種は少し黒ずんでいるものもあり、発芽するかどうか怪しいものです。
しかし、昔の農家さんはおしなべて「自家採種」していたわけですからダメという事もないでしょう。
種の保存状態には疑問が残りますが、やはり何事も試してみなければわかりません。
「ふじやま」さんは商売で野菜を作っているわけではないので気楽なものです。
発芽しなければ何度も試して最終的には苗を買えば良いのです。
まだ4月上旬ですから苗の植え付け時期の5月には十分時間があります。
もし発芽せずじまいならホームセンターで苗を買ってこようと思っています。
発芽しない自家採種の種(04/12)
「自家採種」した白かぼちゃの種は種蒔きから1週間経った今でもまだ発芽していません。
4月4日に畑に透明のビニールマルチを敷いて9箇所に種をまき、5日にも同様にマルチに9箇所種を蒔きました。
他にも4日にポットに種蒔き用の土で12ポットに種蒔きしました。各箇所、各ポットには種を3、4粒蒔いたのですが、一向に芽が出る気配がありません。
これは一体どういうことなのか、色々原因を調べてみたら「種蒔きが早過ぎた」事が最大の原因だと思われます。
かぼちゃの発芽適温は大体25~30℃位で4月上旬のこの時期は遅霜の心配もあるまだまだ寒い時期です。日中は大分暖かくなりましたが、発芽適温の25℃以上には到底及びません。
苗の植え付けは一般的には五月ですから、逆算すれば4月から種蒔きする事は問題ないのですが、マルチシートで地温を上げたとはいえ今の時期に畑で種蒔きするには無理があったのかもしれません。
種蒔きするならポットなどで温室管理して種蒔きしたほうが良いのでしょう。
ともあれ、もうしばらく様子をみて発芽しないようなら、暖かくなってから蒔き直しするつもりです。
スーパーで採種用にかぼちゃを購入(04/13)
今日スーパーで採取用にかぼちゃを2切れ購入しました。
ニュージーランド産で品種は多分「えびすかぼちゃ」だと思われます。
4分の1切れで98円でしたので、2切れ買いました。ホームセンターでかぼちゃの種をみましたが、10粒ほどで420円ととても高額です。
なぜこんなに高いのかわかりませんが、昨年の自家採種のしろかぼちゃと併せて栽培してみたくて購入しました。
売っているかぼちゃの種をとって撒いても芽が出るかどうかわかりませんが、何事も試してみなければわかりません。
さっそく、かぼちゃから種だけとって保存しておきます。
「ふじやま」さんの畑は既に満杯状態ですが、何とか場所を作って栽培してみたいと思います。
種の保存は新聞紙で包む
自家採種した種は新聞紙で包んで保管しておくのがオススメです。
スーパーで購入したかぼちゃの種をくり抜いてしばらく皿に置いていたらあっという間にカビが生えてしまいました。
種をそのままくり抜いて皿においていたので水分も溜まるし通気性も悪いので、カビが生えてしまったようです。
まだ種は傷んでいなかったので急いで種を水洗いして新聞紙に一粒一粒広げて乾燥させる事にしました。
新聞紙は吸水力もあり通気性も優れているので種の保管には最適です。
採種したばかりの種の保管でも水分を吸収して通気性も保ってくれるので、そのまま包んでおいても安心です。
発芽率20%のかぼちゃの種
自家採種の種をまいてもなかなか発芽しませんでしたが、4月中旬で暖かい日が続きようやく芽が出てきました。
種蒔きから1週間過ぎても全く芽が出る気配がなかったので半ば諦めていたのですが、やはり発芽するための温度が足りなかったようです。
畑に直播きした種とポットに蒔いた種がありましたが、数は少ないながらもようやく芽が出てきました。
今年は畑に2畝で計18箇所の植え穴を用意しましたので、少なくともそれだけの苗は確保しなければなりません。
種を蒔いた数はポット12個に3粒ずつで計36粒、畑に直播きした数は18箇所に4粒ずつで計72粒で、合計108粒です。
一方、芽が出た種は合計20粒ですから発芽率は約20%です。
種にしては極めて低い発芽率ですが、自家採種の種ですから致し方ありません。発芽率の低さは数で補うしかありません。
販売している種は売り物ですから保存状態も発芽率も良いですが、値段が高いので収穫のコストの考えればとても手がでませんでした。
結局、売り物に頼らずに自家採種の種で無事に発芽したのですから大成功です。
苗を畑に移植(04/16)
これから野菜作りが忙しくなる時期ですので、今のうちに発芽した苗を移植しておく事にしました。
とはいってもまだ4月中旬ですから多少の寒さが残ります。
マルチシートの上に透明ポリ袋の「風除け」を設置する事にしました。
「風除け」は文字通り、まだ芽が出たばかりの幼苗を風から守る為に、苗の周囲に袋で囲いを作るものです。
ホームセンターでは半円球の透明プラスチックカバーなる「苗キャップ」が販売していますが、これは風除けと同時に「保温効果」もあります。
3月や4月は春といってもまだ寒い日があり、霜の心配もあるので「苗キャップ」をしておけば安心です。
しかし、一般的には5個で600円、700円と高額で1株約60円、70円の野菜の苗の10倍もします。
コストを考えるとあまりに勿体無いので、透明のポリ袋を代用する事にしました。
普段は肥料袋を切って代用していますが、少しでも温度を上げるために太陽光を通す透明袋にしました。
畑に直播きした苗の他にポット苗を空いている穴に植え付け、移植完了です。
自家採種の種は雑種の可能性
苗を植え付けした後に「自家採種」の方法について調べていたら、かぼちゃの自家採種は雑種が生まれる可能性がある事がわかりました。
種の種類には「交配種」と「固定種」があり、「交配種」の場合は掛け合わせた先祖種に返ることもあります。
野菜の品種改良とは言い換えれば種を品種改良する事ですが、品種改良には複数の品種の長所を組み合わせて行います。
Aは収穫量が多い、Bは病気に強いとAとBを掛け合わせれば病気に強くて収穫量が多い品種、交配種Cが生まれます。
ところが、AとBは全く別の品種で交配種Cから採種した種からは必ずCの品種が育つとは限らないのです。
これは皆さんも中学や高校生の時に学習したソラマメの遺伝の法則等を思い出してもらえれば理解できると思います。
こうして交配種Cから自家採種した種は品種Cとして育たず、掛け合わせた親品種のAもしくはBの品種、又は全く異なるDの品種になる可能性があります。
「ふじやま」さんも自家採種に関しては全くの素人なのでハッキリとはいえませんが、これからのかぼちゃの成長を見て判断したいと思っています。
昨年自家採種したかぼちゃの種は捨てられていた種から発芽したかぼちゃから採種したので、実は「交配種」なのか「固定種」なのかわからないのです。
品種が何世代も同じ「固定種」なら問題ありませんが、この種が「交配種」だったらどんな品種のかぼちゃになるのか成長してみるまでわかりません。
種苗店で販売している種は種苗会社が開発した「交配種」で品種の特性が1代限りしか続かないので、「一代交配種」と呼ばれています。
「一代交配種」は自家採種しても翌年何が育つかわかりませんから、結局種苗会社が販売する「一代交配種」の種を購入する羽目になるわけです。
農家や家庭菜園従事者が毎年自家採種していたら種を買う必要はないわけで、毎年買わなければならない「一代交配種」はまさに種苗会社の営業戦略から生まれた品種ともいえます。
追加の種まき(04/25)
2畝で栽培しているかぼちゃですが、まだ4箇所だけ苗がないので追加で種まきをする事にしました。
こんなにたくさんかぼちゃを作ってもしょうがないなとも思ったのですが、すでに場所は確保してあるし、違う作物を育てると「連作障害」の関係もあるので、かぼちゃをまた作ることにしました。
前述の通り、実はどんなかぼちゃができるかわかりませんが、昨年と同じ様なかぼちゃができてくれれば良いと思っています。
かぼちゃはウリ科なので、同じウリ科の「オクラ」を作っても良いとも思いましたが、オクラなら他の場所でも作れるので止めました。
うまく芽が出ればこれで2畝で18株を栽培する事になります。
かぼちゃは相当なスペースをとりますので、畝間はかなりの幅をとりましたが、株間は90cm程度なので、密集しないか不安です。
というより、多分ジャングルみたいに密集するかもしれません。
それでも栽培してみないとどのくらい成長するかわからないので、とりあえず2畝ビッシリと栽培してみます。
生育順調で風除け除去(05/20)
それにしてもかぼちゃは場所をとるわりに収穫量は少ないですね。
6株植えて6個の実がなったので、1株に1つしかできませんでした。
栽培の仕方が悪いのか、それともこれが普通なのか、ともかくかぼちゃを作るにはかなりの場所を必要とします。
栽培初期に雌花がいくつか咲きましたが、何もわからず人工授粉もしなかったため、実がならなかった事も影響していると思います。
今回栽培した品種は西洋種の「えびす」なので摘芯はしませんでしたが、摘芯したほうが収量が増えたのかどうかわかりません。
一般的には日本種は摘心したほうが良いのですが、西洋種は親づるからも収穫できるので摘心は必要ないとの事です。
ともあれ、はじめてのかぼちゃ栽培にしては上出来で、6個の実を収穫する事ができました。
かぼちゃの栽培事例④
今年最初の人工受粉(06/05)
種まきから約2ヶ月が経過し、ようやく最初の花が咲きました。茎も葉も随分立派になり、最初の双葉の苗の頃からの成長は目覚しいものがあります。早朝、雌花と雄花が1つずつ咲いていたので、人工受粉を行いました。昨年は朝早すぎたのでまだ花が開いてませんでしたが、今回は午前7時頃でしたので既に開花していました。昨年は花をちぎって中の雄しべを取り出したのですが、今年は麻紐の切れ端を使って花粉を取り出しました。本当は綿棒でもあれば一番良いのですが、ないので誘引に使う麻紐を代用しました。かぼちゃのつるはぐんぐん伸びていきますが、実がなる雌花はつるの部分に咲く一方で、雄花は株元に咲きます。初めての方はどちらかわかりにくいですが、花の下に小さな玉が出来ているのが雌花です。かぼちゃはこの小さな玉が実になるのですから一番重要な部分です。受粉を確実に行い、土などがかからない様にして大切に育てていきたいと思います。
毎日の人工受粉ラッシュ(06/09)
最初の人工受粉から数日経ちましたが、ほぼ毎日人工受粉の作業をしています。かぼちゃは2畝で15株以上栽培していますので、次から次へと花が咲いている状態です。周りにミツバチがいる気配もないので、やはり手作業で人工的に受粉しておいたほうが確実です。昨年ははじめてかぼちゃを栽培したので、人工受粉のタイミングを逃す場面もありました。はじめになった雌花の人工受粉を忘れ、実が枯れてしまったのを覚えています。せっかくできた実を受粉できなかったのは何とも残念でした。今年はそのような失敗はしまいとはじめの雌花から確実に受粉を行いました。言うまでもありませんが、受粉は同一株の雌花と雄花では成功しません。必ず別々の株の雌花と雄花で受粉させなければなりません。今日まででほぼ毎朝受粉作業を行い、一日1玉もしくは2玉を受粉しています。既に受粉を終えた最初の雌花はもうしおれてしまい、雌花の下の実は受粉されて大きくなり始めています。花が咲いている時間も朝だけでせいぜい1日、2日程度ですから受粉のタイミングは逃してはいけません。しばらくは受粉作業に追われますが、成功して実が大きくなるのを見るのは嬉しい限りです。
品種不明だが人工受粉完了(06/13)
雌花が次々と咲いて受粉作業が続きますが、最初に人工受粉した実が大きくなり始めました。実が腐らずにこうしてカボチャの模様が見え始めてきたのは、明らかに受粉が成功した証です。まだゴルフボール大程度の小さな実ですが、これからぐんぐんと成長してくれると思います。パッと見た限りでは、去年作ったかぼちゃとは同じ様には見えません。昨年は白くて模様もない雪化粧の様な品種でしたが、この実は緑のえびすカボチャの様な外見です。まだ実が小さいのでこれから変わるのかわかりませんが、どうも白かぼちゃとは違う気がします。どちらにしても無事に成長してくれれば嬉しいです。葉や茎は青々と生い茂り今の所病気の兆候は見られません。昨年は「うどんこ病」に悩まされましたが、今年はまだ大丈夫です。「うどんこ病」は比較的発生しやすい病気らしいので、今年も心配です。「ふじやま」さんの家庭菜園は無農薬の消毒ナシが原則なので、何とかこのまま収穫まで成長して欲しいです。
着々とかぼちゃの実が成熟中(06/20)
受粉が成功したかぼちゃの実が着々と大きくなり成熟していきます。はじめはゴルフボール大の大きさの実が、1週間経った今ではソフトボール大の大きさまで成長しました。色も淡い緑色から濃い緑色になり、いかにもかぼちゃの実らしくなってきました。収穫の目安は一般的には受粉から40~50日位といわれていますので、6月中旬に受粉した実は7月末が収穫適期になります。初めに受粉した実の他にも次々と受粉して成長していますが、果たしてどれだけのかぼちゃが無事収穫できるか楽しみです。早く梅雨があけて天候が良くなってくればかぼちゃの生育も一段と進むと思います。
かぼちゃの収穫適期の見極め方(07/02)
7月に入り、受粉から1月以上経ちましたが、収穫時期はいつ頃でしょうか。実はかなり大きくなり、見た目にはもう収穫時期を迎えているようです。しかし、かぼちゃは若どりし過ぎても遅く収穫しても味が落ちてしまうので、収穫時期の見極めは重要です。とはいっても「トマト」のように赤くなるわけでもなし、「きゅうり」のように大きさだけで判断できないので、時期の見極めは難しいものです。昨年はつるが全て枯れてしまったので収穫しましたが、今年はまだ緑鮮やかで旺盛です。昨年の様に「うどんこ病」が一部でみられますが、全面に広がるまでには到らず何とか収穫まで持ちそうです。色々調べてみると、かぼちゃの収穫適期はつると実の間の「へた」の部分が「コルク状になり縦割れした頃」との事です。実が大きくなるにつれて「へた」の部分がだんだん大きくなってきますが、大きくなるとワインのコルクの様に肥大してきます。実が成長して熟してくると皮が濃く固くなり、へたも肥大して固くなり縦に割れてきます。ここまでじっくり成長したかぼちゃは十分肥大して熟しており、収穫適期というわけです。まだそのコルク状の状態にはなっておらず、あと1、2週間位で収穫期というところでしょうか。
かぼちゃの栽培事例⑤
今年も「うどんこ病」発生(07/03)
順調に生育してきたかぼちゃですが、今年もやはり「うどんこ病」が発生してしまいました。2畝全面にかぼちゃの栽培をしていますが、一部の箇所の葉に白い粉状のものが付着しています。「うどんこ病」が発生すると「光合成阻害」や「生育不良」を引き起こし、最悪の場合は株全体を枯死させてしまいます。梅雨の時期にはどうしても発生しやすく、完全に予防する事は農薬を使わない限り難しいようです。「ふじやま」さんの家庭菜園は農薬不使用ですから、他の対策を考えなければなりません。ある程度の発生は仕方ないと割り切って収穫まで我慢するのも一つの方法ですが、「食酢」や「牛乳」の希釈液をスプレーするのも効果があるといわれています。昨年は「竹酢液」を使用しましたが、今年は病気の影響が出る前に収穫できそうです。
株が枯れ始めて栽培終了間近(07/08)
4月初めから続くかぼちゃ栽培も3ヶ月が過ぎ、もうすぐ終了です。気象庁は東海地方が8日に梅雨明けしたと発表しましたが、連日の30℃を超える暑さには「ふじやま」さんも参っています。かぼちゃは中南米原産の温暖な気候に向く野菜ですから暑さは問題ありません。しかし、株自体は成長のピークを過ぎたものが多く、実も大きくなり収穫を迎えるばかりです。梅雨の時期は湿気や日照時間が短いなど条件が悪く、梅雨をいかに乗り切れるかがかぼちゃ栽培にとっては問題です。株は段々と枯れ始めているのが目だっていますが、完全に枯れるまでに実が成長すれば無事に収穫できそうです。
待望の「かぼちゃ」初収穫(07/16)
種まきから3ヶ月、ようやく待望の「かぼちゃ」初収穫です。ツルが一部枯れ始めてきましたが、枯れ始めたツルでは実も成長しません。畑には少なくとも10個以上のかぼちゃがありますから、この辺で試しに2個収穫しました。もう既に実は熟していると思います。ヘタはコルク状に丸々と太くなり収穫適期の合図です。種まきから苗の植え付けと手間をかけてきたかぼちゃがようやく収穫できて嬉しいです。
表面が傷んでも中身は大丈夫(07/18)
かぼちゃは完熟すれば冬至の頃まで保存できるほど長期保存に優れているので、収穫してすぐに食べる必要はありません。
しかし、初収穫した2個の内1個は皮の一部が白く変色し、少し表面が傷んでいました。
いくら保存がきくといっても傷みがあると長期保存には向きません。
初収穫という事で早く味わいたいという気もあり、試しに切ってみる事にしました。
幸い傷んでいる部分は表面だけで中身は全く大丈夫でした。中は黄色の美味しそうなかぼちゃです。
つるが枯れる寸前に収穫(08/01)
8月に入り「かぼちゃ」の栽培も終焉を迎えてきましたが、つるが枯れてしまう前に徐々に収穫する事にしました。
今までに10個ほど収穫して既に4個は食べてしまいましたが、6個は軒下に保存してあります。
「かぼちゃ」は保存がききますから、急いで食べる必要はありません。
つるが完全に枯れるまで放置しておくつもりでしたが、そろそろ次の野菜の作付けを考えなければならないので、今日大小併せて8個収穫しました。
つるも大分枯れてきており、これ以上の成長は見込めないので収穫しても問題ありません。
まだ畑には10個程度は残っていますが、折をみて全て収穫するつもりです。
つるが伸びるだけでなく雑草が生え放題ですので、早めに収穫してまた耕さなければなりません。
場所をとった割には収量は少ないですが、手間がかからない分仕方がありません。
栽培終了で畑の掃除(08/08)
延べ4ヶ月続いた「かぼちゃ」栽培ですが、全ての実を収穫しようやく終わりました。
まだ小さい実もありましたが、8月の夏本番に入りもうこれ以上の成長を見込めず、畑の掃除を始めました。
そろそろ「キャベツ」や「ブロッコリー」などの秋冬野菜の準備をしなければならず、いつまでも枯れたつるを放置しておくわけにはいきません。
ワラを敷いてなかったので雑草が容赦なく生い茂り、数日がかりでようやく除草した次第です。
ビニールマルチをスコップで掘り起こし、枯れたつるをまとめて取り除きました。
雑草があまりにも多くて除草の際にかなりの種が畑にまかれてしまいました。
とりあえずは除草しましたが、また数ヶ月もすれば雑草が生えてくる心配があります。
取っても取っても生えてくるイタチごっこが続きますが、除草剤を使用するわけにいかないので、ダンボールや防草シートなどを敷く対策を考えています。
家庭菜園で「かぼちゃ」は作るべきか
ようやく全ての収穫を終え「かぼちゃ」の栽培を終了しましたが、今後家庭菜園で再び作るかどうか課題が残りました。
というのは「かぼちゃ」の栽培は場所を取る割りに収穫が少ないからです。
今年は2畝で18株ほど栽培しましたが、4ヶ月かけて20個ほどの収穫です。
かなりのスペースを割いたにも関わらず、1株1個ほどしかとれず、20個の全てが満足の行く大きさというわけでもありませんでした。
繁殖力が旺盛で肥料も少なくほぼ放任で栽培できるのは有難いのですが、手狭な家庭菜園では必ずしもオススメの野菜とはいえません。
今年は「かぼちゃ」の隣で「きゅうり」も栽培しており、昨年ナス科の「なす」や「ピーマン」を育てたので、連作障害を避ける意味でも「かぼちゃ」を作付けした次第です。
一方、収穫は少なくても「かぼちゃ」は1個数百円する値の張る野菜ですから、家庭で手に入るのは有難い限りです。
長期保存もできるのでたくさん作って置けば食材にも困りません。
「かぼちゃ」栽培には一長一短があり、家庭菜園で作るべきか否か答えは出ませんが、各自の状況によって判断したいものです。
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