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ふき(蕗)の育て方・栽培方法(キク科) 

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根菜類
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自生しているふき
自生しているふき
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基本情報

  • 植物名:ふき(蕗・フキ)
  • 分類:キク科フキ属
  • 原産地:日本
  • 学名:Petasites japonicus
  • 英名:Fuki, Giant Butterbur
  • 別名:ふきのとう
  • 品種:愛知早生、水ぶき(京ふき)、山ぶき、秋田ふき
  • 主産地:愛知県、群馬県、大阪府
  • 発芽適温:10~25℃
  • 生育適温:10~25℃
  • 植付け時期:3~4月、8月下旬~9月
  • 収穫(ふき):時期:5~9月
  • 収穫(ふきのとう):2~3月
  • 適正土壌酸度:pH6.0
  • 連作障害少ない
  • 草丈:30~300㎝
  • 耐寒性:強い / 耐暑性:弱い / 耐陰性:強い
  • 開花時期:1~5月

栽培のポイント

  • 高温と乾燥に弱いので半日陰で栽培する
  • 半日陰で湿気がある場所を好みます
  • 栽培開始の年は収穫を控えて株の生育を優先する
  • 苗を植え付けた1年目は株の生育に注力し、2年目から収穫します
  • みょうがと混植すると育ちが良くなる
  • プランターより地植えの方が育ちが良い
  • プランターで育てる場合は保湿性の良い野菜の培養土を使う
  • 地植えの場合は事前に石灰や堆肥を混ぜて土づくりを済ませておく
  • 苗は地下茎を株間15~30㎝ほど、深さ5~10㎝ほどで植え付ける
  • ふきのとうは苞(ほう)が開く前に、ふきは50~60cmほどで収穫する
  • 収穫はふきのとう・ふき共に地際から切り取り、地下茎はそのままにしておく
  • 地下茎自体は有毒なので食べてはいけません
  • 地下茎は年々伸びて子株を増やして収量が上がります

由来・歴史

 「ふき」は数少ない日本原産の野菜で、北海道から沖縄まで全国各地に自生しています。

平安時代から栽培されていたと伝えられ、その独特な香りと苦みが好まれてきました。半日陰を好み非常に寒さに強く、土中の地下茎は雪が積もっても翌春には芽である「ふきのとう」が出てきます。

ふきの特徴-毎年収穫可能な多年草の野菜

  • 日本全国に自生するが、栽培の主流品種は「愛知ふき」
  • 種根を地中に植え付ければ何年も収穫可能

 蕗(ふき)は日本原産のキク科フキ族の多年草の野菜です。日本全国の山野に自生して雌雄異株で種をつけて増殖します。

北海道から沖縄まで自生していますが、現在栽培物で流通しているのは「愛知ふき」と呼ばれ、全国生産高の約半分を占める主流品種です。

ふきの栽培場所と栽培方法

ふきの栽培①
ふきの栽培①(みょうがと混植)
ふきの放任栽培②
ふきの栽培②
  • ふきは半日陰・日陰で栽培する
  • ふきは水分・湿気が多い場所で良く成長する
  • みょうがと混植すると雑草予防になり育ちが良くなる

 蕗は水分が多い場所を好み、強い日射しには弱いので、果樹などの下の日陰で栽培するのがオススメです。

必ずしも菜園区画でなくても、家や塀の陰で日の当たらない場所でも栽培できます。

 栽培方法としてはみょうがの栽培方法と似ています。

みょうがも同じ様に土中で根を伸ばして成長するので、蕗と同じ場所で栽培すると蕗の葉がみょうがの株間の雑草予防にもなります。

湿気が多ければ多いほど成長し、乾燥した畑では50cmほどしか伸びませんが沢辺では1mほどになる事もあります。

ふきの苗(種根)の植え付け

  • ふきの栽培は市販の種根を地中に植え付けます
  • 種根は深さは5~10㎝、株間は15~30㎝ほどで植え付ける

 栽培は園芸店などで売られている「種根」を土中に植え付けて栽培します。

「種根」は3~4節、10~15cmほどの長さで、5~10cmほどの深さに横向きに並べて土をかぶせます。

多年草なので一度植え付けてしまえば、根を掘り起こさない限り毎年収穫する事ができます。

肥料もそれほど必要ないので、ほぼほったらかしで食べる事ができる優れものの野菜です。

春は「ふきのとう」を収穫

ふきのとう
ふきのとう

蕗は耐寒性は強いですが、さすがに葉や葉柄は冬を越す事はできません。

地上部の葉と葉柄は6月から10月頃まで収穫する事ができますが、霜が降りるようになれば葉も葉柄も枯れてしまいます。

しかし、大事な部分である根茎は地中に残っていますので春になれば「ふきのとう」、夏になれば「ふき」が収穫できます。

ふきの食用部分-茎ではなく葉柄(ようへい)

ふきの収穫
ふきの収穫
ふきの収穫(5月4日)
ふきの収穫(5月4日)
  • 一般的に食べるふきの部分は茎ではなく葉柄(ようへい)と呼びます

蕗(ふき)を食べる時は葉の下にある葉柄(ようへい)部分を地際から刈り取って食べます。

葉の下の茎と思われる部分は実は茎ではなくて、葉柄(ようへい)と呼ばれる葉と茎の間の部分です。

蕗の茎は実際には地中にあって一般的には食べることはなく、地上部に出ている葉柄の部分を食用とします。

蕗の葉柄は灰汁抜きして煮物、和え物、揚げ物、炒め物などにすると美味しいです。

もちろん、醤油や砂糖などと煮込む佃煮の「きゃらぶき」は定番の調理法といえます。

  • ふきはふきのとうを食べたり、葉を食べることもできます

一方、「ふきのとう」は春に蕗の花芽が生えてきたもので、花が咲き終わると葉が出てきて食用とする葉柄が伸びてきます。

「ふきのとう」は天ぷら、ふき味噌、味噌汁、煮物などにすると美味しいです。

一般的には葉柄の部分だけ販売されていますが、もちろん葉の部分も食べる事ができます。

葉の部分も灰汁が強いので、同じ様に十分灰汁抜きして水にさらす時間を長めにして、炒め物や煮物に利用できます。

ふきのとうの天ぷら
ふきのとうの天ぷら
ふき味噌
ふき味噌

フキの灰汁(アク)抜きの方法は?

ふきをまな板の上で板ずりする
ふきをまな板の上で板ずりする
  • アク抜きは熱湯で茹でて冷水で一晩さらす

蕗は灰汁が強いので灰汁抜きをしてから調理します。

灰汁抜きの前に塩を振ってまな板の上で板ずりをすると、皮が剥き易くなり変色せずに調理する事ができます。

灰汁抜きの仕方はまず蕗を鍋の大きさに合わせて切って、そのまま熱湯で5分程度茹でます。

皮をむいたふき
皮をむいたふき

 その後、冷水にさらして一晩程度おけば十分に灰汁を抜く事ができます。

後は1本ずつ綺麗に皮と筋を取って、調味料で煮込むだけになります。

ふきの調理法は?味付けはどうするの?

 ふきの調理の仕方は調味料は醤油を使う事が一般的で、醤油や酒で佃煮風にしたきゃらぶきにする事が多いです。

佃煮にする場合は好みにもよりますが、ご飯のお供として濃い味付けにして煮詰めていく様な調理法になります。

もちろん薄味、濃い味の好みがありますから、醤油の分量は各々適量ということになります。

ふきのしょうゆ煮①
ふきのしょうゆ煮①
ふきのしょうゆ煮②
ふきのしょうゆ煮②

 もちろん醤油味が好みでなければ塩、みりん、酒、醤油などをあわせた出し汁で薄く味付けするのもおすすめです。

ふきの煮物
ふきの煮物

コメント

  1. パネルの番人 より:

    日曜菜園に物置代わりに建てた ソラーパネルの下でミョウガとフキを育ててみます 畑の縁に植えたミョウガが不調 この記事を見たので植え替えを考えました フキの根株も9月にもらえる約束がありますので パネルの日陰でパネルの隙間に雨水がまとまって落ちるところに フキとミョウガの混植にしようかと思います 明るい方でプラケースに雨水をためて 古い座布団でセリの水栽培にも成功しているので せこせこせずに食べられる山菜菜園目指します 現在はワイルドストロベリーが畑仕事のご褒美でひそかに楽しんでいます 父のプランター管理のとちおとめより好成績ですが 持ち帰れないので独り占め楽しんでいます

    • fujiyamasan fujiyamasan より:

      コメントありがとうございます。みょうがとふきは手をかけずとも勝手に育ってくれるので本当に助かりますね。「ふじやま」さんの菜園でも毎年柿の木の下で順調に生育しています。ワイルドストロベリーとは何とも贅沢なご褒美でうらやましいです。

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