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コラム①栽培しやすい野菜・手間がかからない野菜

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異なる栽培スタイル

いろんな野菜
家庭菜園を営む人は多数いますが、管理の仕方も人それぞれです。サラリーマンが週末のみ行う場合、主婦が昼間に短時間する場合、定年退職者が一日中土いじりをする場合など、家庭菜園にかける時間もスタイルも様々です。ですが、家庭菜園と区分している以上、農業として生計を立てるわけではありません。農業として野菜を作るわけでないのは共通していますが、とはいえ家庭菜園にかける時間はまちまちです。また、同じ人でもそれぞれの都合で先月は週に3回畑をみる事ができたが、今月は忙しくて週に1回しか手をかける事ができないという場合もあります。野菜の成長は個々人の都合に合わせて待ってはくれませんので、いくら忙しくても最低限の管理はしなければなりません。

家庭菜園のコストとリターン

 家庭菜園として野菜を作るなら、こうして自分の都合の悪くなった時の事も考えておく必要があります。あくまで趣味としていざとなれば放置しても構わないなら別に構いませんが、家庭菜園でもコストとリターンを考えるのなら少しでも手のかからない野菜を選んだり、管理をする必要があります。コストとは種代、苗代、肥料代、各種園芸資材など直接的、物理的な費用がありますが、それらに加えて作業時間、作業量といった労働費用があります。本業として商品にする野菜を作るなら見た目、味、大きさなど細部に気を配り、とてつもない手間をかけて栽培します。しかし、家庭や仕事の事情で急に時間をかけられなくなったりする場合は、なるべく手間がかからないようにしておく必要があるのです。
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手のかからない野菜の紹介

手のかからない野菜にはどのようなものがあるでしょうか。サトイモ、じゃがいも、さつまいも、だいこんなど根菜類が一番手間がかかりません。「ふじやま」さんも数多くの野菜を栽培してきましたが、一番簡単なのは土の中で育つ野菜です。土の中で育つ野菜は風雨にさらされる事もなく、土中の部分は虫にも食われないからです。

さといも

さといもなら極端な話、春に一回植えてしまえばあとは1回だけでも土寄せすれば収穫までほったらかしにすることもできます。収穫は秋以降で栽培期間が半年と長めですが、食べ切れなければそのまま土の中で冬を越す事も可能なので、ほったらかしにして食べたいときだけ収穫する事もできます。一度に収穫して保存しておけば傷んでしまう事もありますが、根が張ったままで暖かい土の中なら冬でも十分貯蔵が可能です。

さつまいも

また、冬の畑での貯蔵は無理ですが、さつまいもは里芋と同様、ほとんどというか全く手のかからない野菜です。苗の植付け時に1週間ほどは根がつくまでに注意は必要ですが、一旦根付いてしまえばあとは基本的にほったらかしで大丈夫です。さつまいもは昔から救荒作物として生育力が旺盛で荒れた土地でも十分に育ちます。肥料を与えるとつるぼけで逆に芋が小さくなってしまうので、肥料を与えたり土作りの手間もなく、本当に手のかからない野菜です。生育が旺盛すぎてツルが伸び過ぎてしまうことがありますので、折をみてつる返しをする必要はありますが、最悪しなくても十分収穫できます。但し、さつまいもは里芋と違って寒さに弱いので、霜が降りる前にすべて収穫する必要があります。一旦収穫してしまえばどうしても鮮度は落ちてしまうので、家庭での消費量を考えてあまり作り過ぎないようにします。

じゃがいも

また、じゃがいもも比較的手のかからない野菜ですが、手間の点では里芋やさつまいもには劣ります。肥料や土寄せは通常2、3回位は必要で、植付けの時期、収穫の時期は適期を守らなければいけません。地域によりますが遅霜の心配のなくなった3月頃が一般的な植付け時期で、早くて6月から収穫して遅くても8月中には収穫しなければなりません。植付けが早すぎると霜に当たって苗がやられてしまいますが、その後はまた芽が出てきます。それでもその分生育が遅れますので、必然的に芋が小さくなってしまうわけです。また、収穫をせずに夏まで放っておけて暑さで芽が出てしまって食べれなくなってしまいます。里芋やさつまいもと比べれば多少の手間はかかるのです。それでも一旦種芋を植え付けてしまえば、あとは芽かき、土寄せ、肥料やりをちゃんと行えば十分育ってくれます。晴天が続く日に収穫して一通り乾燥させておけば、十分保存ができるので、多少作りすぎても大丈夫というわけです。里芋やさつまいもに比べて手間はかかりますが、保存性を考えればこれほど重宝する野菜を外す事はできないでしょう。

だいこん

次に大根ですが、最初の種まきから2、3週間さえ気をつければ後はほぼほったらかしでも十分に育つ野菜です。

一般的には夏の終わり頃から種まきを始めますが、この時期は暑さが厳しく乾燥しやすいので水遣りは頻繁にしなければなりません。

また、夏の時期はどうしても虫食いが激しいので葉が大きくなる前に食べられてしまうかもしれません。

そう考えれば結構手間がかかると思いがちですが、大根の葉が大きくなれば、虫食いにされる事はほぼありません。

キャベツは大きくなっても青虫に食われる事は多いですが、大きくなった大根の葉は青虫には固いので大丈夫です。

種まきから間引きを経てある程度大きくなれば、もうほったらかしでも元気に育っていきます。

「ふじやま」さんの菜園でも最初だけ手を加えて後はほぼほったらかしにしておいても大きくなります。

収穫時期の11月頃になっても一度に収穫するわけではなく、あくまで家庭菜園ですから少しずつ収穫します。

大根は比較的寒さにも強いのですが、霜が下りてくると地上に出ている部分が凍みてしまいます。

それでも朝は凍みていても日中の暖かいときに収穫すれば元に戻っている場合が多いです。

「ふじやま」さんのようにそこまでほったらかしではなくても、地上部に土寄せしておけば十分越冬も可能です。

もちろん、これは「ふじやま」さんの在住する冨士山麓地域での気候なので、東北地方など寒さが厳しい地域には当てはまらない事をご承知下さい。

ピーマン

ピーマンは根菜類ではありませんが、野菜の中でも比較的手間のかからない野菜です。

コストパフォーマンスの面からも「ふじやま」さんの定番の栽培野菜ですが、根菜類以外で手間のかからない野菜で真っ先に思い浮かぶのがピーマンです。

ピーマンは英語でSweetPepperと呼ばれる通り、唐辛子と同じ種類の野菜です。辛い唐辛子と同種なのですから甘いものを食べる虫食いの被害も非常に少ないのが強みです。

地上部で栽培する野菜の悩みの種はなんといっても虫食いですから、その被害が少ないピーマンはまさに手間のかからない野菜といえます。

一度苗を植えてしまえば、後は支柱で支えたりわき芽取りをする位で継続的に立派なピーマンを収穫できます。

地上に出ているだけに台風の時など風雨に気をつけないと折れてしまう事もありますが、それさえ気をつければ放任状態でも十分育ちます。

品種や土壌にもよりますが、「ふじやま」さんの菜園では苗1本で数十個は収穫できますので、これほど手間がかからずたくさん獲れるピーマンは貴重です。

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