基本情報
分類:ナス科ナス属 / 原産地:南米アンデス地方 / 学名:Solanum tuberosum L. / 英名:potato / 和名:ジャガイモ、馬鈴薯 / 品種:男爵、メークイン、キタアカリ、インカのめざめ、デシマ、ニシユタカ、アンデス赤など / 主産地:北海道 / 発芽適温:18~20℃ / 生育適温:15~24℃ / 種芋の植え付け時期:(春作)2~3月 (秋作)8~9月/ 収穫時期:(春作)6~7月(秋作)10~11月
栽培のポイント
- 病気予防の為、必ず市販の検査合格済みの種芋を使用する
- 秋作より春作の方が作りやすい
- 酸性土壌を嫌うので石灰は適切に散布する
- 霜に弱いので早植えに注意する
- 連作を避け、3~4年は間隔を空ける
- 定期的に土寄せする
由来・歴史
南米アンデス地方原産の「じゃがいも」は紀元前8千~7千年前には古代ペルー人のインディオによって栽培されていたといわれます。
南米アンデスのインカ帝国では「じゃがいも」と「とうもろこし」の栽培が行われ、古代遺跡のマチュピチュの段々畑ではじゃがいもが栽培されていました。
その後、コロンブスの新大陸発見によってじゃがいもはヨーロッパへ伝えられましたが、当初は食用というより地上部の花を楽しむ観賞用として栽培されていました。
その後ヨーロッパで飢饉による食糧難が起こる様になると、それまではあまり食べられていなかったじゃがいもが食用として栽培が拡大する様になりました。
日本へは慶長3年(1598年)オランダ人がインドネシアのジャワ島のジャガトラ港を経由して長崎の出島へ持ち込まれたのが最初です。
明治時代の北海道開拓時代になると本格的な栽培が始まり、川田龍吉男爵にちなんだ「男爵芋」をはじめとして様々な品種が栽培される様になりました。
世界中には2千~3千の品種があるといわれますが、日本では現在20あまりの品種が栽培されています。
じゃがいもの栽培事例①
「種芋」の品種と植付けの準備
じゃがいもの「種芋」は2月頃からホームセンター等で購入できます。
「男爵」、「きたあかり」や「メークイン」が人気ですが、他にも沢山品種があります。
皮が赤い「アンデス赤」や食味に優れた「インカのめざめ」などもありますが、初心者はまずはじゃがいもの代表的存在の「男爵」や「メークイン」がおすすめです。
「ふじやま」さんは今回、「男爵」、「きたあかり」と「メークイン」を各1kgで計3kg購入しました。
同じ品種をたくさん作っても、飽きてしまうと思ったからです。
さて、「種芋」を手に入れたら大きさにより2つ又は4つに切り分けます。
もちろん、丸ごと1個植えても構いませんが、もったいないです。
切り分けた時には、切り口に「草木灰」をつけて腐らない様にします。
これで「種芋」の準備完了です。
「種芋」の植え付け方法
準備ができたら、いよいよ「植え付け」です。
当たり前ですが、じゃがいもは土の中に植えるので、溝を掘らなければなりません。
鍬で深さ約25cmの溝を掘っていきます。
また、同時に「元肥」も施しますので、あらかじめ「堆肥」と「化成肥料」を混ぜておきます。
「種芋」は溝に約30cm間隔で、灰が付いた切り口を下にして並べます。
その種芋の間に「元肥」を接触しないように適量置いていきます。
すべて並べ終えたら、土を埋め戻します。
そのあとは軽く土を踏んで固めてあげれば終了です。
「追肥」と「土寄せ」 (撮影日:05/09)
じゃがいもの芽も順調に育ち、芽丈も長くなってきたので、「追肥」と「土寄せ」作業を行いました。
株の周囲に化成肥料を撒き、株元に土寄せをします。
じゃがいもは茎の周囲に次々と芋ができるので、しっかりと土寄せをしなければなりません。
「土寄せ」をしないと、芋ができても日の光で緑色に変色してしまい、食べる事ができません。
今は生育も順調で、7月には収穫できそうです。
芽かき
芽が順調に育ち大きくなってくると、芽数も増えてくるので「芽かき」をしなければなりません。
もちろんそのままでも育ちますが、芽数が多いと芋が小さくなってしまいます。
一般的には1株に2本位の芽を残します。
成長の良い芽を2本選んで、他は摘み取ってしまいます。
「追肥」、「土寄せ」、そして「芽かき」をする事で良いじゃがいもが収穫できます。
「新じゃが」の初収穫 (撮影日:06/05)
6月に入り晴天が続きますが、じゃがいもの苗の生育も順調で、葉が生い茂っています。
じゃがいもの栽培は初めてなので、収穫の時期がまだ良くわからないため、試しに少し掘って見る事にしました。
栽培の本によれば、地上部の茎葉が枯れてくる6月下旬から7月が収穫適期のようです。
6月下旬には「新じゃが」が収穫できますが、あまり早すぎると収量が少なくなるとの事です。
とはいえ、実際に掘ってみなければわからないので、葉が枯れだしているものを数株掘り出してみました。
「新じゃが」の初収穫です!スコップで少しずつ掘り出してみると、皮が柔らかくて丸々と肥大したじゃがいもが出てきました。
定番の「男爵芋」ですが、とれたてでとても美味しそうです。
収穫後、すぐ煮て食べましたが、香りも良く味付けをほとんどしなくても、じゃがいも本来の味だけで本当においしかったです。
収穫にはまだ早いためか、まだ芋の数も少ないですが、まだ未収穫の芋がたくさんあるのでこれからが楽しみです。
収穫期を逃すと芽が出る
今年の収穫はほぼ終えましたが、全体の1割ほど収穫せずに置いたら、完全に収穫期を逃してしまいました。
茎が枯れてから既に数週間が経過し、掘ってみたら芽が出ていたのです。7月も終わりに近づき、やっと最後の収穫をしようと掘ってみたらこの有様です。
芋の周りには芽がたくさん出てしまい、とても食べれる状態ではありません。
たいした量ではありませんが、せっかく作ったのに何とも勿体無い限りです。
仕方なく、そのまま廃棄することにしました。
はじめての栽培ですから失敗もありますが、これを教訓にして次は気をつけようと思います。
栽培量の目安と保存方法
今年のじゃがいも栽培は味も収量も良く、大成功です。
はじめての栽培にしては上出来で、植え付け時期も適確でした。ただ、ぜいたくをいえばもっと栽培しても良かったと思います。
家庭菜園で毎日の食卓に使うのではやめに収穫を始めましたが、日々収穫していく内に結構食べてしまうものです。種芋の購入時は3kgで十分だと思ったのですが、7月半ばにはわずかを残してほぼ食べつくしてしまいました。
収量が少ない「新じゃが」の時期から収穫し始めたが影響しているのかもしれませんが、一般的な家庭でも3kgの種芋では足りないものですね。
じゃがいもは普通は茎が枯れてから掘り出して収穫し、天日に干しておけば、何ヶ月も保存できるのですが、今年はとても保存するだけの芋が残りませんでした。
来年は少なくとも5kg位の種芋を植え付けしてみたいと思います。
関連記事:「ふじやま」さんの家庭菜園「じゃがいも」‐収穫間近 / 大量収穫① / 追肥と土寄せ / 生育順調 / 初収穫 / 大量収穫② / 追肥と土寄せ②
じゃがいもの栽培事例②
6kgの「種芋」の植え付け
昨年から始めたじゃがいも栽培も今年で2回目です。
栽培も慣れた手つきでできるようになりました。
じゃがいもは栽培が比較的簡単で初心者でも失敗が少ないのでおすすめです。
畑に余裕があればいくらでも作っておきたい野菜です。昨年は3kgの種芋を植え付けたのですが、ほとんど毎日食べていたらあっという間になくなってしまいました。
収穫適期より前の新じゃがの時期から早めに食べてしまったのが原因だと思いますが、それでも3kgは少なかったようです。
今年は昨年の倍の6kgを植え付けしました。
「男爵」3kg、「メークイン」2kg、「きたあかり」を1kgで計6kgの種いもの植え付けです。
去年の倍の量ですからかなりの収穫を期待できます。
本当は10kgくらい植え付けたいとおもいましたが、あまり作っても食べ切れなくても困るし、植え付けの場所も限られていますので、今年は6kgで良しとしました。
「種芋」の植え付け方法
栽培が比較的簡単といわれるじゃがいもですが、それでも適切な植え付けをしなければちゃんと育ちません。
じゃがいもの種芋を植え付けるには適切な方法を守る事が大切です。
じゃがいもの種芋は実は自分の畑でも昨年の収穫し忘れた芋を使う事もできます。
しかし、後述の通りウィルス病の危険性を考えると必ず種苗店で検査済みの種芋を使わなければなりません。
まず、種芋を適当に切り分けて丁度良い植え付けの大きさにする必要があります。
一般的には30~40gの大きさのものはそのまま1個使いますが、60g以上のものは2個に切り分け、100g以上のものは4個程度に切り分けます。
もちろん、わざわざ切り分けなくてももちろん丸ごと1個植えても良いのですが、やはり種芋の数が多いほうが収穫量が上がりますので、切り分けた方が得策です。
尚、種芋を切り分けるときに注意しなければならないのは、必ず芋のお尻の部分に当たる「ナリジク」を下に向けて切り分ける事です。
切り分けるどちらの切れ端にも「ナリジク」がある様な切り方をしないと、一方にしか芽が出ない事になります。
芋の芽は「ナリジク」の反対方向から出るからです。
そして、切り口は必ず「草木灰」をつけて防腐処理をする事が必要です。
露出した切り口をそのままにして土中に植えつければ、当然ながら腐ってしまうからです。
灰をつけなくても2、3日日光に当てて切り口を乾燥させてしまえばそのままでも植えつけられますが、手間を考えれば「草木灰」を使う方が簡単です。
「草木灰」を切り口につけておけばリン酸等の肥料も吸収できて腐る事もありません。
そして植え付けの際には当然ですが芽の出ているほうを上にして、又は切り口を下にして植え付けなければなりません。
肥料は堆肥を主体に化成肥料を加えますが、種芋と種芋の間に種芋に触れないように施すのが重要です。
堆肥が種芋に多少触れても大丈夫ですが、化成肥料が直接種芋にふれると種芋が最終的に腐る「肥料焼け」を起こしてしまいます。
種芋同士の間隔は30cm程度は確保して、その間に肥料を施すようにします。
溝の深さは15cm~25cmと教本によって様々ですが、栽培の地域、各年の気候、気温など様々な条件によって最適な深さは異なります。
いずれにせよ、これらの植え付け方法を守る事でおいしいじゃがいもを作ることができます。
種芋は必ず種苗店で購入
じゃがいもを栽培する場合は必ず種苗店等で販売している検査済みの種芋を使用しなければなりません。
「里芋」でしたら自分の畑で栽培したものを種芋として保存しておく事もありますが、じゃがいもの場合はウィルスなどで病気にかかりやすいので、栽培する場合は必ず国の検査に合格した「検査済み」の種芋を使用する必要があります。
ウィルスに感染されたじゃがいもを種芋にすると、畑全体に病気が蔓延してしまい、収穫どころではなくなります。
下手をすれば地域全体に病気が発生し、その地域でジャガイモが収穫できなくなる恐れがあります。
ですから、じゃがいもを作るときは必ず国の厳しい検査に合格した種芋を使用する必要があります。
2月中旬の種芋の植え付け(02/18)
今年初めのじゃがいもの植え付けは2月中旬に「男爵」の種芋を1kg植え付けました。
種芋の「男爵」はホームセンターで1kg、220円で購入したものです。種芋は土中に植え付けますが、芽が地表に出てきます。
じゃがいもの芽は霜が降りると枯れてしまう場合があるので、遅霜の心配のない時期に植えつける必要があります。
2月中旬はまだ寒く霜が降りていましたが、芽が出てくる頃には暖かくなるだろうと考え、とりあえず1kgだけ植えつける事にしました。
本当なら3月になってからでも良いのですが、なるべく早く収穫したいのと順番に植え付けたい気持ちがあり、早めの植え付けになりました。
又、実際に早めに植え付けする事によって、本当に早く栽培できるかどうか試す事ができます。
マニュアル通りにやるのも良いですが、成功も失敗も含めて色々体験しないと上達しませんからね。
3月上旬でもまだ霜が降りる
「ふじやま」さんの故郷、富士山麓では3月上旬でもまだ霜が降りています。
最初の1kgの種芋を植え付けて10日が経ち、2月下旬に1kg、3月上旬に1kgの種芋を植え付けましたが、これで「男爵」を3kg植えつけた事になります。
3月に入り、少しは暖かくなってきましたが、朝はまだ寒くて霜が降りる日が続いています。
2月中旬に早めに植えつけた芋がいつ芽が出てくるのか気になります。
深さ25cm位の溝に植えつけましたので、芽が出るのに3週間位はかかると思っていますが、あまり早く芽が出てくると霜の被害にあう可能性があります。
本来なら溝の深さは15cm位でも良いのですが、霜の危険を考慮して深めに植えつけました。
あまりに深く植えると芽が出るのが大変で収量にも影響があるかもしれませんが、霜の被害にあうよりはましです。
じゃがいもは再生力が強いのでもし霜の害にあってもまた芽が出てくるのですが、栄養分を余分に取られる事になり収量は減少していまいます。
植え付けから2ヶ月で発芽(04/16)
2月中旬に植え付けした種芋ですが、4月中旬になってようやく芽が出てきました。
植え付けから丸々2ヶ月が経過してやっと発芽までこぎつけました。
植えつける際に深さを25cm程度とったので多少の日数はかかると思っていましたが、寒さが続くまだ2月、3月ではなかなか成長せず、芽が出るまでに時間がかかったようです。
それでも4月中旬になれば霜が降りるほどの寒さもなく、これから気温が上昇してくれば無事に成長が見込めそうです。
早く収穫したいと早植えしたものの、発芽までにえらい時間がかかりました。
2月中旬に早植えした後に、時期をずらして3回の植え付けを行いましたが、後の植え付けの方が生育期間が短く、早植えした芋に追いついてしまう成長ぶりになるかもしれません。
気温も上がり生育順調 (05/01)
4月中旬の時点ではまだ芽が少し出た程度でしたが、5月初めには芽丈も10cm以上にもなり順調に生育してきました。4月中旬以降、気温も上がり続け、霜の心配もなくなってきました。
2月中旬に植え付けし、芽が出るまでに2ヶ月かかりましたが、発芽してからはあっという間に成長しました。
「ピーマン」や「なす」の苗を隣の畝に植え付けてありますが、高温性野菜のためまだほとんど成長していません。
やはり6月、7月になって気温も上がって来ないと大きくなりそうもありません。
野菜の生育にはやはり温度が重要だという事を改めて感じました。
じゃがいもの「芽かき」 (05/02)
芽が大分大きくなり生育は順調ですが、そろそろ「芽かき」をする必要があります。
種芋から芽が発芽しますが、あまりたくさんの芽が出てくると養分が分散され、芋が大きくなりません。
もちろん芋の数は増えるのですが、大きい芋を作りたいなら芽の数を減らして残った芽に養分を集中させる必要があります。
「芽かき」とは要は「間引き」の事ですが、じゃがいもの場合は生育の良い2本ほどの芽を残して他は取り除くのが一般的です。
芽をかく場合は片手で根元を押さえて、もう片方の手でちぎれば簡単に取る事ができます。
ちゃんと根元を押さえていないと種芋ごと抜いてしまう場合がありますので、注意しなければなりません。
「土寄せ」と「追肥」 (05/09)
芽丈も大分大きくなってきたので、「土寄せ」と「追肥」を行いました。
「追肥」は畝間に化成肥料をまき、鍬で「土寄せ」をする事で株元に寄せました。
又、先日「芽欠き」をしましたが、まだ十分ではなかったので追加で「芽かき」をしました。
今年初のじゃがいもの収穫 (06/04)
種芋の植え付けから3ヶ月半が経過し、6月上旬にじゃがいもの初収穫を行いました。
植え付けはまだ寒さが厳しい2月中旬からでしたが、収穫は6月上旬と3ヶ月以上かかりました。
なるべく早い収穫を目指して冬の間に植えつけましたが、収穫時期はそれほど早くはなりませんでした。
じゃがいもの芽は霜に弱いので、霜の被害を心配しながらの栽培でしたが、結局は暖かくなる3月に植え付けるのとさほど収穫期は変わりませんでした。
2週間おき位に種芋6kgを順番に植え付けましたが、1番初めに植えつけた芋を収穫した次第です。
まだ小さい芋もありましたが、概ねゴルフボール位の大きさの芋で初収穫としては満足の行く結果です。
本当は芽が黄色くなり枯れてくる7月位が芋も最大限肥大して収量が多くなりますが、徐々に収穫していかないと食べ切れません。
今年は種芋を6kg植えましたので、相当の収穫量を見込めます。
ある程度は皮の薄い「新じゃが」を消費して、7月以降に完熟したじゃがいもを収穫したいと思っています。
じゃがいもの収穫適期
2月~3月に植えつける「春じゃがいも」の収穫時期は一般的には6月といわれています。
じゃがいもは北海道から九州まで日本全国で栽培されていますから一概にいえませんが、「ふじやま」さんの故郷の富士山麓地域では6月が収穫適期です。
じゃがいもの生育温度は14℃~25℃位で、寒くても暑くても育ちません。
ですから暖かくなり始める3月頃植えつけて、夏の暑さが来る前の6月に収穫するというわけです。
昨年も6月上旬から収穫し始めましたが、夏の暑さが出てきた7月末には収穫時期を過ぎていました。
あまりの暑さに地温が上昇し、芋から芽が出てフニャフニャになっていました。
高温状態で土中に埋まっていると芽が出てしまい、芋の味も落ちてしまうようです。
富士山麓、関東地方では6月が適期ですが、他地域ではもちろん異なります。
又、芋の生育状況からも生育時期が判断する方法もあります。
じゃがいもの芽は収穫にむけてぐんぐん成長しますが、収穫期を迎えると緑色の茎葉が黄色に変わり枯れてきます。
枯れ始めてくるともうこれ以上の芋の生育は見込めず、芋が完熟した収穫適期というわけです。
こうして葉の枯れ具合で判断できるわけですが、その年の気候により梅雨の時期や気温も異なりますので状況に応じて収穫する事になります。
じゃがいもの保存方法
じゃがいもを保存する場合は良く乾燥させて風通しの良い冷暗所で保存する必要があります。
芋は新じゃがではなく、皮がしっかりと厚い完熟した芋でなければなりません。新じゃがは皮が薄く味も良いですが保存には不向きです。
芽が黄変し枯れ始めた頃に収穫した芋は完熟していますが、保存する場合は晴天が続く好天の日に収穫した方が良いです。
保存する場合はなるべく水分が少ない方が良いので、収穫後乾燥させるにしても水気をあまり含まない晴れの日にした方が良いです。
収穫した芋はしばらく天日に干して乾燥させます。後に屋外でも屋内でも構いませんが日光の当たらない場所に保管する事が大切です。
陽が当たると芋が緑色に変色し芽が出てしまい食べれなくなってしまいます。緑変色するとメラニンという有毒物質が発生しますので食べてはいけません。
又、風通しが悪いと芋が腐ってしまいます。このようにじゃがいもの保存には結構気を使い、管理も大変です。
完熟して乾燥させた上で、暗くて涼しく風通しの良い場所に保存しておく必要があります。
最も良い方法は5℃以下の冷暗所で保存する事ですが、一般家庭ではなかなか難しいです。
一般的には7月には全て収穫して保存しますが、それから夏の暑い時期に入るので高い気温の中で芽が出てしまい保存ができなくなる事が多いようです。
じゃがいもとりんごを一緒に保存
じゃがいもを保存する際にりんごを一緒に入れておくと芽が出るのを抑える効果があるといわれています。
これはりんごが発生する「エチレンガス」の効果によるものです。
りんごとキウイフルーツを一緒に入れておくとキウイが熟して甘くなる事は一般的に知られていますが、じゃがいもと一緒にいれておくと良いとは「ふじやま」さんも初めて知りました。
キウイが甘くなる理由はりんごの「エチレンガス」に成長促進ホルモンが含まれ、キウイが熟して柔らかく甘くなるからです。
つまり、キウイに限らずりんごと一緒に他の果物や野菜を入れておくと成熟、老化してしまいます。
ですからキウイの場合は美味しくなるから良いのですが、他の果物野菜の場合は注意が必要です。
但し、じゃがいもの場合はエチレンガスに発芽抑制効果があるので一緒に入れておくと保存がきくようになります。
それでも密閉状態、ガスの充満状況によってその効果も限定されますので、やはりなるべく涼しい冷暗所に保存するのが一番です。
りんごと一緒に保存するのはあくまでも補完的な効果と考えたほうが良さそうです。
芽が黄色くなって収穫最盛期 (06/12)
初収穫から1週間後、2回目の収穫を行いました。
じゃがいもは全部で3区画栽培していますが、最初に植えつけたこの区画は4畝あり、一番大きな場所です。
初収穫はわずか1kg程度でしたが、2回目は桶に一杯で2kg程度は収穫できました。
昨年の経験から暑くなる7月末までには全て収穫したいので、あまりもったいぶらずに掘り起こそうと思っています。
今は梅雨の時期でどんよりした日が続きますが、気温は結構上がっているので、芽も少しずつ黄色く枯れ始めてきました。
全て黄色に変色してしまうと芋の成長はもう見込めませんから、今頃から順番に収穫していく必要があります。
この梅雨の時期は土を掘り起こすのも一苦労です。
土が水分を多量に含み、汚れる上に非常に重いからです。
乾いた土ならなんなくスコップで掘り起こせるものが、グシャった土を掘るのは大変です。
新じゃがはすぐ食べるから良いのですが、保存するための完熟した芋はやはり晴天の乾燥した土を掘ったほうが良いのです。
「メークイン」の収穫 (06/29)
梅雨も明けない6月末、一番最後に植え付けた「メークイン」の収穫を行いました。
今年の6月は例年にない暑さで、日本各地で35℃近くの気温を記録し、6月中の過去最高気温を更新しました。
既に芋の葉茎は枯れてしまい、芋のこれ以上の成長は見込めないので、あとは収穫作業を残すのみです。
本当なら梅雨明け後のカラッと晴れた天気が続くときに収穫したいのですが、あまりにも気温の上昇が激しいので土中の芋の保管状態が気になり、まずは1畝だけ掘り起こしてみる事にしました。
1畝だけの収穫ですが、4kg位は収穫できたでしょうか。
メークインなので芋は元々大きめですが、実つきもよく満足のいく結果でした。
梅雨の時期なので土は多量の水分を含んで重く、スコップで掘り起こすのも大変です。
収穫した芋はすぐに食べる分だけ水洗いをし、後はダンボールで冷暗所に保管しておく事にしました。
とはいってもわずか4kgですから、それほど長くない内に食べてしまうと思います。
この区画にはまだ4畝ほど未収穫の芋がありますから、梅雨明け後の天気をみながら掘り起こしたいと思います。
梅雨明け後の「メークイン」収穫 (07/13)
梅雨明け後に晴天が数日続き、今日「メークイン」の収穫をまた行いました。
先月末に最初の1畝を収穫して以来手付かずでしたが、早く収穫しないと芽が出てしまうので、今日は体に鞭打って掘り起こしました。
晴天が続き土が乾いていたので、前回より掘るのは楽でしたが、それでも2畝掘った後は疲れ果ててしまいました。
スコップで土を30cm近く掘り起こすのですが、1株1株慎重に掘らなければなりません。
せっかく成長した芋に傷をつけないように端からスコップを差し込み、掘り起こします。
「メークイン」は丸々と太っていて、今まで収穫した「男爵」や「きたあかり」の数倍の大きさがあります。
今年の「男爵」は収量が少ないですが、「メークイン」は数倍の収量があります。
たった2畝の収穫でしたが、トレイ2つに満杯と約10kgの収穫となり満足の行く結果でした。
種芋の植え付け場所が深すぎる
「ふじやま」さんはどうも種芋を深く埋めすぎているようです。
「メークイン」の植え溝は20~25cm程度で「男爵」や「北あかり」など他のじゃがいもの30cm程度よりは浅く植えてあります。
一番最初の「男爵」を植え付けたのは2月ですから、霜の被害を心配してかなり深めに植え付けました。
「メークイン」の植え付けは3月中旬ですから、もう霜の心配はないだろうと「男爵」より浅めに植え付けたのです。
それでもじゃがいもの種芋を植え付ける深さは10~15cm程度でも十分らしく、芋が地表に出そうなら土寄せをすれば良いわけです。
じゃがいも栽培の一連の作業の中で「土寄せ」がありますが、「ふじやま」さんの場合は「土寄せ」しなくても芋が地表に出てくる気配はなく、いかに深く植えつけしているかがわかります。
むしろ、あまり深く植えつけると芽が出て芋が成長するまで時間がかかり、収量が落ちてくるようです。
実際、浅く植えつけた「メークイン」の収量は「男爵」の2~3倍もあり、品種の違いもあるので一概にいえませんが、やはり浅く植えた方が良いかもしれません。
今年は6kgの種芋を植え付けましたが、7月中旬の現在でもまだ半分程度収穫を残しています。
あまり深く植えすぎたので掘るのが大変でなかなか作業が進まないわけです。
来年は今年の教訓を生かしてなるべく浅く植えようと思っています。
関連記事:「ふじやま」さんの家庭菜園「じゃがいも」‐収穫間近 / 大量収穫① / 追肥と土寄せ / 生育順調 / 初収穫 / 大量収穫② / 追肥と土寄せ②
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