「梅」の栽培と梅酒の作り方(バラ科サクラ属) JAPANESE APRICOT

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梅の品種

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梅はバラ科サクラ属の落葉高木又はその果実を指します。主に中国、朝鮮半島、日本など東アジアに植生しています。梅には300以上の品種があるといわれ、日本国内では100ほどの品種がありますが、地方独自の品種が多いです。品種は大別して、梅の原種に近い「野梅系」、野梅系から変化したもので紅色、緋色の花が多い「緋梅系」、梅と杏の雑種である「豊後系」の3系統に分かれます。又、実を食用とする梅を「実梅(みうめ)」、花を観賞するのを主たる目的とする梅を「花梅」として区別します。「実梅」には杏との雑種の「豊後系」が多く、実も大きくなる傾向があります。「ふじやま」さんの菜園に植生している梅の木の品種は正直わかりません。いつ植えられたのか記憶が定かではありませんが、少なくとも20年以上は年数が経っていると思います。

桃栗三年柿八年

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「桃栗三年、柿八年、梅はすいすい十三年、柚子の馬鹿野郎十八年、林檎にこにこ二十五年」という昔のことわざがあります。これは種をまいてから実がなるまで、桃栗は三年、梅は十三年かかるといった意味で、果樹の栽培に長い年月がかかるように物事を成し遂げるにはそれだけの歳月がかかるといった事を表しています。大事を成すには相応の歳月が必要で、物事を焦ってはならないとの戒めにもなっています。確かにこの諺の通り、梅の実がなるには長い年月がかかりますが、実際には十三年もかかるわけではなく、高木とまではならずとも実をつけるだけなら四、五年で可能です。

生の青梅と種子は厳禁

古来より「梅は食べても核(さね)食うな、中に天神ねてござる」という言い伝えがあります。梅酒や梅干など日本人には馴染みの深い梅ですが、生の青梅と種子には毒がありますので食べてはいけません。通常生の梅をかじったり、種を食べる様な事はないと思いますが、未成熟の梅の実や梅の核(種子)には青酸配糖体と呼ばれる毒を含みますので注意が必要です。これ以上は専門的な知識となりますので詳しく知りたい方は他の梅関連のサイトをご覧下さい。

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「梅」の調理法

「梅」の調理法は「梅干」、「梅酒」、「梅シロップ」、「梅酢」、「梅ジャム」、「甘露梅」、「のし梅」、「梅肉煮」など多岐に渡ります。

自家製の「梅酒」を作ろう

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せっかく家庭菜園に梅の木があるのですから、「梅酒」を作らない手はありません。もちろん「梅干し」でも結構ですが、「梅干し」は塩加減や管理が難しいのでまだ作ったことはありません。いつかは挑戦したいとは思いますが、今回は「梅酒」を作ることにしました。「梅酒」ならば材料さえ揃えば比較的簡単にできますので、初心者でもあまり心配する事はありません。
まず、最初は梅の実を収穫する事から始めます。梅の実は梅の木をキチンと剪定していれば問題ありませんが、剪定が不十分だったり放任状態だとかなり上の方に付いていたりします。「ふじやま」さんの梅の木もほぼ放任状態でしたので、脚立を使わなければとても収穫できない状態でした。剪定については別の機会に述べるとして、とにかくできる限りの梅の実を収穫します。
次に、収穫した梅の実を綺麗に洗浄します。いろんな方法があると思いますが、「ふじやま」さんの場合は底が網目状になっている育苗トレイに梅の実を入れ、ホースで水をかけて一気に洗浄しました。隅から隅まで一気に汚れを落としたら、ざるに移しかえます。
それからは一つ一つの実を綺麗に拭いて、水気を切りながら選別作業を行います。梅の実は鮮度が落ちるのが早いですから、時間をかけて乾かしたりしていれば傷んでしまいます。綺麗な布巾又はタオルを用意して、一つ一つ丁寧に包むように水気をとっていきます。その際に爪楊枝や竹串などを使って、ヘタの部分を取り除きます。又、傷のあるものや穴があるものは梅酒が濁って味が落ちる原因になりますから取り除きます。

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さあ、いよいよ梅酒を仕込む準備が整いました。梅酒を作るには梅の実の他に氷砂糖とホワイトリカーが必要です。氷砂糖とホワイトリカーは梅の実がなる時期になるとスーパー等で目立つ所で販売していますので、すぐに手に入ります。氷砂糖は通常1kg、ホワイトリカーは通常1.8リットルで販売しています。氷砂糖については何も説明の必要はないと思いますが、ホワイトリカーは糖蜜を原料にした無色透明な蒸留酒で、日本では一般的に甲類焼酎の事です。主に梅酒などの果実酒に使用され、アルコール分は35%以上と通常の焼酎より高めです。一般的に売られている20~25%の焼酎でも作れない事はありませんが、梅の成分も抽出されにくく長期熟成には不向きなのでやはりホワイトリカーを使う事をオススメします。
梅の分量はホワイトリカー1.8リットルに対して約1kgが普通です。氷砂糖は好みで500g~1kg程度で良いです。ホームセンター等で果実酒用の広口の瓶を販売していますので、なければ用意します。瓶にまず梅を一段敷き詰めて、上に氷砂糖を乗せて、梅が隠れる位になったら又梅を敷き詰めます。これを繰り返して3段位で梅と氷砂糖を重ねます。その後ホワイトリカーを注ぎ込んで蓋をします。
最後は漬け込んだ梅酒の瓶を冷暗所に保管すれば仕込みは完了です。梅酒として飲める様になるには少なくとも3ヶ月ほどは寝かせておいて熟成させる必要があります。期間が長ければ更に熟成が進むので、待つ事ができれば半年でも1年でも寝かせておけば、よりコクガ深くて美味しい梅酒が出来上がります。

「梅酒」の途中経過

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6月上旬に梅酒を仕込んでから2ヶ月弱が経ちました。出来具合が気になるので仕込み以来、初めて瓶を取り出してみました。冷暗所に置いておくとの事だったので、台所の床の下の物置に保管してあったので、今回は久々のご対面です。まだ2ヶ月も経っていませんが、無色透明だったホワイトリカーに大分梅の色がついてきたようです。さすがにまだ早いと思うので今回は味見をせずに、少なくとも3ヶ月経つまでは我慢しようと思います。梅酒は3ヶ月といわず、半年、1年と本当は長く漬けた方が美味しいらしいですが、さすがに「ふじやま」さんは我慢し切れません。あと1ヶ月と少し待って今年の梅酒解禁の日を楽しみにしています。

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