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はくさい(白菜)の育て方・栽培方法(アブラナ科)

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基本情報

分類:アブラナ科アブラナ属 / 学名:Brassica rapa var. pekinensis / 英名:Chinese Cabbage, Napa Cabbage / 主産地:長野県、茨城県 / 品種:無双、黄ごころ、金将二号、王将、お黄にいりなど /  発芽適温:20~25℃ / 生育適温:15~20℃ / 種まき時期:8月~ / 苗の植え付け時期:9月~ / 収穫:11月~ / 株間:40~50㎝

栽培のポイント

  • 初心者は栽培期間が短い早生種がオススメ
  • 害虫対策は必須
  • 種まきが早すぎると害虫被害が多くなり、遅過ぎると不結球や小玉になるので、適期に種まきする
  • 元肥を多めに入れる
  • 苗は浅めに植える
  • 連作をせず、最低2年は間隔を空ける
  • 外葉を大きく育てれば玉も大きくなる

由来・歴史

地中海沿岸原産の「はくさい」は、中央アジア、中国を経て日本へ伝来しました。元はアブラナ科の野生種でヨーロッパではキャベツとなりましたが、中国ではアブラナ科の蕪と漬け菜が自然交雑して「はくさい」の原型が生まれました。日本に伝わったのは1875年(明治6年)でしたが、当時は栽培がうまくいきませんでした。日清戦争、日露戦争時に中国に派遣された兵士が戦後「はくさい」の種を持ち帰り、日本各地で栽培する様になってから徐々に広まっていきました。現在は150種以上の品種がありますが、葉が内側に重なる結球型の白菜が主流となっています。

はくさいの栽培事例①

8月下旬の「はくさい(白菜)」の種まき (08/21)

8月下旬になり「はくさい」の種まきをしました。「キャベツ」や「ブロッコリー」も今が種まきの時期ですが、白菜は8月下旬から9月上旬の短期間しか適期がありません。この時期を逃せば白菜が丸まらなくなります。家庭菜園で食べるには丸まらない白菜でも大丈夫ですが、それでも丸まっていない白菜では白菜ではない気がします。昨年も白菜を作りましたが、種まき時期が遅かったので収穫まで丸くなりませんでした。お盆までは連日35℃近くの猛暑が続きましたが、8月下旬になって30℃を下回る様になりました。128穴のセルトレイを購入し、種まき用の土を入れて一粒ずつまきました。

白菜の種袋表
白菜の種袋表
白菜の種袋裏
白菜の種袋裏
白菜の種まき①
白菜の種まき①
白菜の種まき②
白菜の種まき②

無事に発芽した白菜の苗(08/28)

1週間前に種まきした白菜の種が無事に発芽しました。早くより種まきしていたキャベツの種はなかなか発芽しないのに、白菜の種はこうもたやすく発芽しました。昨年の失敗を教訓に早めに種まきしましたが、これだけ良い苗ができればなんとか丸い白菜ができるかもしれません。とはいえ一刻も早く畑の整備をして、苗の植え付けに備えなければなりません。畑は「すいか」「じゃがいも」「トマト」「かぼちゃ」が既に収穫を終えましたが、枯れた株の残骸や雑草が茂っておりそのままでは作付けできません。苗が頃合いまで育つ前に畑を掃除して耕し、石灰を撒いて肥料を撒き、畝を立てなければなりません。トレイで苗がいくら順調に育っても肝心の畑で育たなければ意味がありません。早めに畑の整備をして、本葉4、5枚になったら植えつけをしようと思います。又、連作障害を避けるためにも昨年と同じ場所に植える事は極力避ける必要があります。今年すいか(ウリ科)を作った区画とトマト(ナス科)を作った区画は連作の心配はないので、それらの区画に植えつける予定です。

セルトレイで白菜の種の発芽①
セルトレイで白菜の種の発芽①
白菜の種の発芽②

白菜の種の発芽②

白菜の種の発芽③

白菜の種の発芽③

白菜の苗の植え付け(09/07)

台風12号がようやく過ぎ去り、玄関先に避難していた白菜の苗を今日植えつけました。昨年は種まき及び苗の植え付けが遅く白菜が結球しませんでしたが、今年は早めに植えて丸い白菜を作りたいと思っています。本来なら苗の植え付けはもう少し遅くても良いのですが、苗を育てているプラグトレイには既に収まりきらず、植え付けした方が良いと判断しました。1穴に1株だけ苗を育てている場合は良いのですが、欲張って1穴で2、3株育てているので密集してこれ以上成長できないからです。他のトレイに分散して1株ずつにすればよいのですが、その場合はまた畑に植えつけなければならず、2度も3度も植え替えすると株を傷めてしまいます。本当は間引きをして1穴1株にして育てるべきですが、もったいない根性というか貴重な苗を処分できずにいます。それでも畑に植え付けしてしまえば伸び伸び成長できるので、無事に大きくなってもらいたいものです。苗が土で汚れると腐ってしまうので、面倒でもビニールマルチを張り、1畝2列で計26株植えつけました。苗の大きさも大小様々ですが、順調に生育すれば11月には収穫できる予定です。一番の不安はバッタなどの虫食いの被害です。今朝はカマキリが苗の近くにおり、危うく葉を食べられてしまうところでした。苗を育てている段階で既に虫食いの被害が出ており、畑に植え付けてからの被害が心配です。

白菜の苗の植え付け①
白菜の苗の植え付け①
白菜の苗の植え付け②
白菜の苗の植え付け②
白菜の苗の植え付け③
白菜の苗の植え付け③

白菜苗の植え付けラッシュ(09/12)

7日に今年最初に白菜の苗を植えつけましたが、9日、10日そして12日と一気に白菜の苗を植え付けました。7日の分が26株、9日が13株、10日が18株、12日が18株と計70株以上もの苗を植え付けました。市販の苗の様に立派ではありませんが、「ふじやま」さんが丹精込めて種から育てた苗です。本当ならもっと大きくしてから植え付けたいのですが、トレイやポットではなかなか成長しないので思い切って植え付けてしまう事にしました。昨年も苗を作りましたがうまくいかず、結局畑に直接種まきして育てました。苗作りがうまくいかなかったので遅くなって種まきしたので、結球しない白菜になってしまいました。今年はその轍を踏まない様に苗作りを慎重に行った結果、なんとか栽培するだけの苗を確保できました。苗の出来には満足していませんが、数だけは揃える事ができたので良しとしています。無事結球するためには早めに植え付けしなければなりません。あまり早過ぎてもいけませんが、遅くなると結球しないので、「ふじやま」さん在住の富士山麓では8月下旬~9月上旬には種まきする必要があります。この時期を逃してはいけないので、9月上旬の4日間に渡って一気に白菜の苗を植え付けたわけです。土を耕して肥料を撒いて、マルチを張ってと忙しい限りでしたが、ここで一気に作業をしてしまえば後は秋から冬にかけて収穫ができます。白菜は冬でも畑に置いておけるので、大変でも今沢山作っておけば後が楽というわけです。まだ苗がありますが、できるだけ早く植え付けを終わらせようと思っています。

植え付け前の白菜の苗①
植え付け前の白菜の苗①

猛暑で枯れる苗が続出(09/14)

9月半ばにも関わらず連日30℃を超える猛暑で、せっかく植えつけた白菜の苗が枯れてしまっています。既に大きくなっている苗は繁殖力や耐久力があるので、少々の暑さでも大丈夫ですが、葉がわずか2,3枚の吹けば飛ぶような苗では昼間の暑さで苗が枯れてしまうのです。植え付け場所は既に4畝に渡り、計50株以上栽培していますが、3分の1以上は枯れてしまったために新しい苗に植え替えました。128穴のセルトレイでも白菜を種まきしたので苗の数は足りていますが、いかんせんセルトレイの苗では小さすぎます。トレイで育ったまだひ弱な苗では猛暑の日照りに耐えられるはずもありません。朝夕こまめに水遣りをして乾燥を防いでいますが、あまりに陽射しが強いので、今日遮光シートを設置しました。雲がない晴れ渡る天気は有難いのですが、陽射しが強すぎて苗がダメになってしまっては仕方ありません。ダイソーで幅1m、長さ4.5mの遮光シートを2枚購入し、支柱にクリップで留めて陽射しを遮る作戦です。どうせならトンネルを作ってしまえばよいのですが、全ての畝にトンネルはできないのでとりあえずの応急対策で済ませました。明日も今日と同じく猛暑となる予報なので、この遮光シートが役立ちそうです。

猛暑で枯れる白菜の苗
猛暑で枯れる白菜の苗
猛暑を防ぐ遮光シートを設置した白菜の畝

猛暑を防ぐ遮光シートを設置した白菜の畝

台風15号直撃で畑に被害(09/21)

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猛暑の後は大型台風の直撃で畑に甚大な被害を被りました。遮光シートは飛ばされ、支柱は傾き、ビニールマルチは剥がされて苗が傷んでしまいました。白菜の苗は根付きが悪かったり、猛暑で枯れたりとすでに2度、3度と植え替えしていますが、またしても被害が出てしまいました。豪雨でえぐられた植え付け穴の土からは根がむき出しになり、苗は泥まみれになっていくつかは修復不可能でした。剥がれたマルチに擦られて傷んでいる苗もあり、散々な目にあってしまいました。白菜の種まきは8月下旬から始めているのに、いまだにまともに育つ気配がありません。嘆いても仕方ありませんので、黙々とマルチの修復や土寄せ、そして傷んでいる苗を新しい苗に取り替えました。新しい苗といってもまだ双葉が出始めた頃の幼苗ですからどんどん生育が遅れてしまいます。

「白菜」から「大根」に一部変更(10/08)

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 猛暑、台風、虫食いと散々な被害で一向に育たない「白菜」を一部「大根」に変更しました。種まきから植え付けまで手がけて、「白菜」は50株以上既に植え付けましたが、少なくとも半分は壊滅状態です。虫食いにやられたり、枯れてしまったり、大雨で腐ってしまったりと、10月上旬の時点でまともに成長しているものは本当にわずかです。本来、この時期なら葉丈が既に10cm位はあっても良さそうですが、わずか数cmのものがほとんどです。例え結球しなくても葉が成長してくれればよいのですが、これでは20~30株収穫できれば上出来ではないでしょうか。栽培が失敗した箇所は今から種まきしても間にあいませんので、比較的栽培しやすい「大根」に変更しました。空いている箇所に随時種まきをして、何とか畑のスペースの無駄を省きたいと思っています。しかしながら、本当に「白菜」をつくるのは難しいです。

結球しない白菜(11/26)

白菜もそろそろ収穫期を迎えましたが、今年の白菜は残念ながら丸まりません。11月下旬のこの時期にまだ結球していないとなれば、これから寒くなる時期に成長して結球する事はありえません。やはり種蒔きの時期が遅かった事が原因と思われます。今年の夏は35℃近くの炎天下が続く酷暑でしたので、暑さが弱まる時期まで種蒔きをずらした事が影響しています。本来なら8月下旬には種蒔きする必要があったのですが、あまりの暑さでうまく成長しないだろうとの考えから種蒔きを躊躇していました。それでも無理にでも種蒔きしていれば多少なりとも結球していたかもしれません。結局、白菜は丸まらずに不結球白菜になってしまいました。家庭菜園で自宅で食べるだけなので形は関係ありませんが、やはり丸まってない白菜は物足りない気がします。

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失敗例:白菜の花 (撮影日:04/07)

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白菜の花はみなさんご存知でしょうか?白菜は普通冬に収穫しますが、そのまま放置して冬を越すと、ご覧の通り花を咲かせます。野菜を作っている方なら当然知っていると思いますが、左の写真は紛れもなく白菜です。 去年、あまりにも沢山作りすぎて食べきれずに放置していた為、こんな立派な花が咲いてしまいました。まるで菜の花ですが、実際には同じアブラナ科なので、花の若芽も立派に食べる事ができます。私もお浸しや炒め物にして食べてみましたが、柔らかくて甘みがあっておいしいです。でも本当は白菜は冬に食べるものですから、これだけ放置してたらもったいないです。

白菜、にんじんと牛肉の炒め物 (撮影日:03/17)

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白菜も花が完全に咲いてしまうとあまり美味しくありませんが、花が開く前の若芽を食べると柔らかくておいしいです。花が完全に咲く前の3月中旬に、もったいないので若芽を摘んで料理してみました。成長不足の「にんじん」も収穫し、残り物の牛肉と一緒に炒めてみました。さっと醤油で味付けしてみると、結構おいしいです。彩りも良く、白菜の若芽の柔らかさと甘さがあります。

昨年から育てて来た白菜ですが、食べきれずに放置しておいたら花が咲いてしまいました。もう4月ですから一見菜の花に見えてしまいますが、完全に白菜です。家庭菜園をはじめて間もない私ですが、まさか白菜がこんなになるとは思いませんでした。近所の人から聞いたり、ネットで調べてみると菜の花と同じように芽を食べる事ができるみたいです。早速、まだ花が咲いてない芽を摘んで炒めてみると、結構美味しいです。おひたしにしてポン酢やマヨネーズで食べたり、牛肉と一緒に煮込んで牛丼にしたりして食べたり、なかなか重宝しました。でも、これは家庭菜園ならではの料理で、スーパーで販売したりはしていないですね。

はくさいの栽培事例②

苗の生育状況(10月2日)

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9月上旬に種蒔きした白菜ですが、ようやく少しずつ苗が成長してきました。何度種を播いても中々成長しない上に虫食いの被害が出るので本当に大変でした。今年は9月の丁度種まきの時期に台風が連続して上陸したりして、2週間近く雨が降り続けました。種まきの時期に多少の雨が降るのはむしろ有難いのですが、さすがに2週間も雨が続くと発芽も生育にも影響が出てきます。種を播いても常に水浸し状態の土で発芽率も良くない上に、発芽しても日も当たらず常に雨に打たれ続けているので苗が小さいままです。小さいままの苗は傷みやすい上に虫食いの被害を受けやすく、防虫ネットの中の苗さえも虫に食われてしまう有様でした。1つの植穴に数個の種を播くのですが、全部発芽する箇所もあれば全く発芽しない穴もありました。全く発芽しない箇所には他の箇所から順調な苗を移植しましたが、それでも長期間の雨で移植した苗も根付かない状態となりました。あまりにも移植がうまくいかないので同じ場所に2度、3度と播き直しを続けた結果、ようやく苗が大半の植穴で生育する様になったのです。白菜の栽培は種まきの適期が一般的には8月下旬から9月上旬と非常に短いので、この時期を逃すと中々うまく栽培する事ができません。種まきが早過ぎると虫食いの被害が酷いですし、遅すぎると結球する前に冬になってしまい不結球になってしまいます。種まきは適切な時期に行うのが必要ですが、その時期に台風による長期荒天が続いたりすると栽培が難しくなります。

巻き始めた白菜(11月17日)

巻き始めた白菜①(11月中旬)
巻き始めた白菜①(11月中旬)
巻き始めた白菜②(11月中旬)
巻き始めた白菜②(11月中旬)
巻き始めた白菜③(11月中旬)
巻き始めた白菜③(11月中旬)
防虫ネットの中で育った白菜
防虫ネットの中で育った白菜

9月上旬の最初の種まきから既に2ヶ月以上が経過し、何とか順調に生育しています。台風と長雨、そして虫食いのせいで苗が中々大きくなりませんでしたが、11月にもなれば気温も低下し天候も落ち着いてきた事で、苗が目覚ましい生育をする様になりました。防虫ネットのお陰もあるのですが、防虫ネットを張ってない畝でも気温の低下と共に虫の発生がほとんどみられなくなりました。白菜栽培において虫食いの被害は最大の懸念材料で、これがなくなる事はその後の管理が大変楽になります。生育が順調に進み、一部の株はそろそろ収穫しても良い状態まで生育しています。

初めて結球した記念の白菜(11月20日)

結球した白菜①
結球した白菜①
収穫した結球白菜(11月下旬)
収穫した結球白菜(11月下旬)
防虫ネットで育てた白菜(11月)
防虫ネットで育てた白菜(11月)

これまで試行錯誤を繰り返してきた白菜栽培ですが、ようやく結球した見事な白菜ができました。今まで何回も失敗してまともにできなかったのですが、初めて結球に成功した白菜です。今回は防虫ネットをかけたので虫の被害も少なく、外葉が十分に育つ事ができたのではないでしょうか。今回は今期の収穫第1号ですが、これから冬が本格的に進むにつれて徐々に収穫していきたいと思います。4つの畝で2つの畝には防虫ネットと黒マルチを使用していて、残りの2つの畝は黒マルチのみを使用しています。いくつかの植穴は全く種が発芽せずにそのまま放置していたりしますが、大半の植穴には成長の度合いは違えども白菜が順調に生育しています。

関連リンク:「ふじやま」さんの家庭菜園日記「白菜」種まき / 苗の植え付け / 苗の植え替え / 成長の違い / 虫食い / 成長の明暗 / 収穫開始 / 収穫終了間近 / セルトレイで種まき

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