1「ピーマン」の育て方・栽培方法 (ナス科)

基本情報

原産地:中南米 / 分類:ナス科トウガラシ属 / 学名:Capsicum annuum Group / 英名:Sweet pepper, Green pepper, Bell pepper / 品種:京波、京みどり、ゴールデンベル、ワンダーベル / 生育適温:22~30℃ / 苗の植え付け時期:4月下旬~6月上旬 / 収穫時期:6月下旬~10月 / 最適ph 6.0~6.5

栽培のポイント

育苗はプロでも難しいので苗を購入する / 低温に弱いので苗の早植えはしない / 1番果は取って茎葉の成長を優先する / 1番果の下の脇芽は全て摘み取る / 栽培期間が長いので肥料切れに注意 / 乾燥に弱いので水切れに注意 / 株が疲れない様に早めに収穫する / 連作障害があるので最低3年は間隔を空ける

由来・歴史

中南米原産のとうがらしは大航海時代にコロンブスがスペインに持ち帰り、香辛料としてヨーロッパに広まりました。日本へは16世紀にポルトガル人によって伝来し、各地で香辛料として利用されました。明治初期にはピーマンも含む様々な品種のとうがらしがヨーロッパから伝わりました。ピーマンはフランス語の唐辛子を意味するpimentが名前の由来ですが、英語ではgreen pepperやsweet pepeerと呼ばれ、唐辛子のhot pepperとは同じ分類に入ります。ピーマンは伝来当初は大型で肉厚でクセがあった為にそれほど普及しませんでしたが、昭和になってアメリカで品種改良された辛みもなく中型で薄肉の品種が伝わってくると消費が拡大しました。現在はピーマンといえば中型薄肉の緑色の品種を指しますが、他にも同じ唐辛子の仲間のパプリカやししとうがあります。

夏野菜の定番「ピーマン」

代表的な夏野菜の一つが「ピーマン」。夏のバーベキューには欠かせません。ザク切りにしたピーマンを厚い鉄板の上で焼いて、お肉と一緒にタレをつけて食べるのがたまりません。又、野菜炒めにしたり、天ぷらにしても美味しい万能野菜です。ピーマンは熱帯アメリカ原産のとうがらしの一種で、いわゆるカプサイシンをほとんど含まない「辛くない唐辛子」です。「なす」と同様に高温性の野菜で、6~9月位まで収穫できます。

苗の植え付け(撮影日:05/09)

dscf0057_thumb1 ピーマンの苗を5株、ホームセンターで買ってきて植えつけました。品種は確か「京みどり」と書いてあったと思います。苗の植え付け時期は5月が最盛期で、ホームセンター等では各種野菜の苗が数多く販売されています。ピーマンは昨年も栽培したのですが、去年はたくさん収穫できました。収穫時期も長く、6月~9月位まであるので、経済的にも本当にありがたいです。昨年は5株の栽培でしたが、今年は最初の5株と後に5株を植えて、計10株植えました。まだ小さい苗なので、支柱を立て風除けを施し、じっくりと成長を見守りたいと思います。

「わき芽」の摘み取り(撮影日:06/03)

dscf0098_thumb「トマト」や「ナス」と同様に、ピーマンも「わき芽」を取り除かなければなりません。苗が順調に育ってくると1番花を咲かせ始めますが、その辺りで枝分かれして成長していくので、1番花の下の「わき芽」は摘み取った方が成長が促進されます。下の葉が込み合っていると風通しも悪いし、多すぎる葉に栄養が分散されてしまいます。人によって又本によって整枝の仕方は違いますが、株元の「わき芽」さえ摘み取っておけば、後は放任でもそれなりに育つようです。

「風除け」の除去(撮影日:06/03)

苗の植え付けから約1ヶ月が経過し、順調に生育してきました。株も大分大きくなってきたので、今日「風除け」をはずしました。「風除け」は苗の植え付け初期には効果が大きいですが、あまり長くつけていると日当たりが悪くて貧弱な株になってしまいます。株もしっかりと根を張り、もう簡単には倒れたり傷んだりしない目処がついたら、はずして一人立ちさせてあげましょう。「ふじやま」さんは「風除け」に肥料袋を使いましたが、厚さも強度もあり、適度に日光を遮るのでおすすめです。透明のビニール袋でも構いませんが、薄くてペラペラしてしまうし、日を直に通すので乾燥し易くなります。私は5株は肥料袋、残り5株は透明ビニール袋を使用しましたが、後者は風に弱く、乾燥し易いので水遣りが大変でした。ともあれ、全て順調に育ったので、いよいよ1人立ちです。あとは肥料、剪定、水遣りとまだ手間が掛かりますが、これからの収穫が楽しみな野菜です。

「支柱」と「誘引」 (撮影日:06/13)

 「風除け」をはずして待望の畑デビューを果たした「ピーマン」ですが、「支柱」と「誘引」は欠かせません。ピーマンを育てている方はわかるでしょうか、株の大きさの割には根が浅いです。ピーマンはあまり根が深く張らないので、強風、台風などには弱いです。ですから最低でも1本は本支柱を立てなければなりません。大きくなるにつれ、横にも広がるので余裕があれば1本又1本と支柱を増やせば万全です。支柱にしっかりと枝を誘引、固定しておけば強風の被害も受けにくくなるでしょう。

ピーマンの初収穫 (撮影日:06/21)

img_0271苗の植え付けから2ヶ月弱が経過し、ようやく待望の「初収穫」です。苗はどんどん成長し、今では腰の高さ位までになりました。はじめはあまり大きくならないうちに収穫しないと株に負担がかかるので、早めに収穫しました。それでも実はまあまあの大きさで、みずみずしくて美味しそうです。まだ最初なので、わずかばかりの収量ですが、これから夏にかけてたくさんとれると思うと楽しみです。

生育旺盛で収穫良好 (撮影日:07/07)

初収穫から2週間あまりが経過しましたが、株の生育も順調で収穫も本格的になってきました。梅雨はまだあけませんが、長雨の影響もありません。幸い病害もなく、健康的に成長しています。
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ピーマンの大量収穫 (撮影日:07/20)

ピーマンの苗を今年は10株植えたので、ほぼ毎日収穫があります。10株もあると、1度に10個以上のピーマンを収穫することもあるので、本当にありがたいです。主に「炒め物」に使っていますが、時折「天ぷら」にしたりして、重宝する食材です。今日はたくさん取れたので、ご近所に配ったりして喜んでもらえました。

ピーマンの枝折れと倒伏(7/20)

ピーマンの栽培で気をつけなければならないのは枝折れと倒伏です。ピーマンの枝は強度がなくて簡単に折れてしまいます。ピーマンは一つの枝に実が沢山できますが、実がまだ小さい時にはまだ軽くても、収穫間際の大きさになれば一つ一つが何十グラムもあるので、幾つもできれば枝に相当な負担がかかります。収穫が遅れたりして大きくなったピーマンが何個もなっているとそれだけでも枝が折れてしまう事もあります。強風や台風が来たりすればただでさえ負担がかかっている枝は瞬く間に枝の根元から折れてしまいます。一度折れてしまった枝は修復不可能で、他の残っている枝で栽培を続けるしかありません。もちろん、主枝が折れてしまうと株全体が収穫不能になってしまいますが、さすがに主枝が折れる事は滅多になく、三本仕立てにしてある場合に1本だけ折れるというケースが多いです。残った枝(側枝)で収穫は可能ですが、いずれにしても収穫量は減るので、できるだけ折れない様に対策をする必要があります。

枝折れを防ぐ対策

枝が折れない為にはまずは実をこまめに収穫する事です。実が沢山出来る様になるとどうしても消費しきれなくなって収穫が遅れがちになりますが、収穫を遅らせたままにしておくと実はどんどん大きくなって固くなるし、重量が増えて枝に負担がかかります。枝に1個や2個の実ならまだ良いですが幾つも実がついていれば相当の負担になって折れてしまう事もあります。それを気にし過ぎて早過ぎる収穫も考え物ですが、少なくとも収穫適期に収穫する事で枝折れを防ぐ事につながります。

次に枝折れを防ぐには支柱と誘引が大切です。枝が折れるのはピーマンの枝のみでは実の重量を支えきれないからで、枝にかかる負担を分散させるもしくは枝の強度を補強させる為に支柱と誘引が欠かせません。苗の植え付け当初では仮支柱や本支柱が1本の実で足りますが、苗が成長して株が1mほどまで成長すれば支柱1本だけで支えるのは厳しくなります。支柱1本だけでは主枝を守る事はできても全ての側枝まで支える事は難しく、側枝を支える為に支柱を増やした方が良くなります。また、せっかく支柱を立ててもそのままでは意味がありませんので、枝をしっかりと紐で誘引して補強しておきます。

関連記事: 支柱の役割・効果・種類・立て方

ビニールマルチの除去 (07/25)

梅雨もすっかり明け、夏の暑さも本格的になってきましたが、連日うだるような猛暑が続いています。テレビでは毎日熱中症対策が取り上げられ、今日も日中は屋内でも34℃を超える暑さになりました。今日を含めて30℃を超える日が4日も続き、その間1度も雨は降っていません。苗の植え付け当初は成長を促進した「ビニールマルチ」も、猛暑の今では生育の妨げとなってしまいます(関連記事:マルチングの効果)。マルチによって地温が上がり過ぎて、株が乾燥してしまい傷んでしまうからです。「ふじやま」さんも猛暑で夏バテ気味でしたが、これだけはやっておかないと株がダメになってしまうので、今日「ビニールマルチ」を除去しました。

8月のピーマンの生育状況(8/10)

6月から収穫を始めたピーマンですが、7月、8月に入っても未だ収穫の勢いは衰えません。株は既に高さ1mほどに達し、側枝も葉も十分に生育しています。側枝から頻繁に花が咲き実ができて毎日の様に収穫を楽しむ事ができます。

赤ピーマンは緑のピーマンと違う?

8月下旬にもなると収穫の遅れが目立つ様になり、完熟したピーマンも収穫できる様になりました。赤ピーマンは通常スーパーなどでも販売されている事はないのですが、赤いからといって種類が違うわけでもなく、緑のピーマンと全く同じ種類です。赤ピーマンはただ普通の緑のピーマンを放っておくと完熟して赤くなるだけの事で、ピーマンには変わりありません。しかしながら、完熟したピーマンは色だけでなく甘味や食感が異なり、苦いピーマンといったイメージとは異なって甘味があり、皮は柔らかくてピーマン特有の匂いも少なくなります。ピーマンが苦手な子供は沢山いると思いますが、完熟した赤ピーマンならば食べやすいのではないでしょうか。赤ピーマンの方が食べやすいのは確かですが栽培に日数がかかる上に株に負担がかかり保存もきかないので、一般的には完熟する前の緑ピーマンの状態で収穫しています。

ピーマンの株に大量の虫発生(8/24)

ピーマンは唐辛子の一種という事もあってか中々害虫はつかないのですが、それでも寄り付いてくる害虫はいます。真夏の8月下旬の暑い盛りにピーマンの枝にギッシリと茶褐色の小さな虫がついていました。数にして数百匹はいるであろうと思われますが、発見当時はこれといった被害は見られません。この虫は断定はできないのですが、多分カメムシの一種ではないかと思われ、「ホオズキカメムシ」に似ています。「ホオズキカメムシ」はナス科のナスやピーマンなどに付いて葉や茎を吸汁します。大量発生して吸汁されれば株が萎れてしまう事もあります。発見したら株を揺らして落とすか駆除するか、防除・駆除用の薬剤もありますが使用したくなければ、株元に黄色の粘着テープやしわくちゃにしたアルミホイルを置くと効果があります。

秋のピーマンの生育状況(9/7,9/26,10/31)

ピーマンの栽培期間は本当に長くて半年近くにも及びます。苗1本わずか70円程度で購入したものが5月の植え付けから6月の初収穫、7月、8月の真夏を乗り越えて、9月、10月の秋まで収穫できるとはまさに驚きです。きゅうり、なす、トマトなどの夏野菜が7月、8月には収穫が終わってしまうのに比べて、ピーマンは9月、10月になってもまだ収穫できるので本当に助かります。

今年最後のピーマン収穫 (11/26)

 11月に入り気温も低くなってしまい、ピーマンもほとんどできなくなってしまいました。真夏の猛暑で一時実ができない時期もありましたが、9月に入りまたまた実をつけて本当に長期間頑張ってくれました。たった1株で6月から10月まで何十個もの実をつけてくれて、本当にありがたいです。「トマト」「なす」「きゅうり」などはもうとっくに収穫時期は過ぎて、今は「キャベツ」「大根」などの秋冬用の野菜を作っています。しかし、さすがに11月に入ってからは数えるほどしか実をつけず、11月下旬になり最後に残った数個の実を収穫して、今年の収穫を終えました。今年は10株植えましたが、既に半分の株は引き抜いており、残りの株も収穫後、株ごと引き抜いて処分しました。今年のピーマン栽培は長期間に渡り収穫が続き大成功でした。
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関連リンク: > >「ピーマン」の育て方・栽培方法 第2回目 ‐最高のコストパフォーマンス、4月中旬に苗を植え付け、2回目の植え付け、大型種「ゴールデンベル」の植え付け、「わき芽」の摘み取りと「風除け」除去、初収穫、毎日が収穫日、台風で株が大打撃、大量収穫 / 「ふじやま」さんの家庭菜園日記「ピーマン」苗の植え付け / 虫食い / わき芽取りと誘引 / 初収穫 / 実が小さい  / 茎が折れた / 収穫作業 / 生育不良 / 収穫終了 / 苗の植え付け② / 大量収穫

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  1. ピンバック: 連作障害について – 「ふじやま」さんの家庭菜園

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